作成済みキャラクター集

Salvete, sodares!

 これらは、そのままArs Magicaのプレイに使える、作成済みキャラクターです。マギのみですが、流派ごとに二人ずつの計二十四人が、キャラクターシートに記入済みの状態で用意されています。また、各キャラクターに一枚ずつ、プレイを助ける解説文が附属しています。

 やったことのある方ならお分かりでしょうが、Ars Magicaのキャラ作成には、かなりの時間と手間がかかります。もちろんそれは非常に楽しいものでもありますが、コンベンションなど一期一会の場で、時間が限られている時には、そうそう悠長に作ってもおられません。そうした場合の利用を想定して、このキャラクター集を作成しました。皆様のArs Magicaプレイのお役に立てば幸甚です。

  In nomine Hermae sancti,

Regulus Sempiternus

※※※

2001/02/08 PDF版初出
2003/05/25 html版作成(内容はほぼ同一ですが、キャラシートはついていません


html版

PDF版


作成方針:

1) 対象

普段Ars Magicaに触れていないプレイヤーの、コンベンション等に於ける使用。

2) いくらか強力なマギ

 私の経験からすると、初めての人は、やはりマギをやってみたいもののようです。そのため、とりあえずはすべてマギとしました。(いずれコンパニオンやグロッグの版も作りたいとは思っていますが…)。必然的にいびつな構成になりますので、各ストーリーガイドは、シナリオ内容の配慮やグロッグの準備によるフォローをお願いします。

 また、ルール通りに作成したばかりのものよりも、いくらか強力になるようにしました。具体的には、マギになってから十年くらいを想定しています。これは、一回限りという用途のため、成長を見守る楽しみがもてないからです。作成条件は以下の通りですが、どれも厳密に合わせてはいません。

  • 能力:25点+流派
  • 術法:250点前後
  • 呪文:250レベル程度。記入欄の都合から十個。儀式呪文は少なめに。

 配分にあたっては、どのキャラクターも、力を発揮する場面が狭くなりすぎないように気を配りました。つまり、個性を出しつつも、実用的な呪文を最低限は確保しておく、といった具合です。

3) 個性

 以下の点に配慮しました。

  • 各流派に一人は、流派のスタンダードを意識したキャラクターを含めること。
  • 様々なプレイヤーの嗜好に、二十四のうち一つでも対応できるようにすること。
  • このルールのもとで実現できる、なるべく多様な可能性を例示すること。
  • このキャラクター集や"Houses of Hermes"のキャラクターと重ならないこと。
  • 可能ならば、このキャラクター集の中で、なるべく引き立て合うこと。

 なお、この中には、私がこれまでに目にしたキャラクターたちのコンセプトにインスパイアされたものが数多くあります。いちいちお名前を挙げはしませんが、この場を借りて、心より謝意を表します。

4) ウィース

 術法の値を参考に、各人とも無料で10ポーン余を持たせることを基本としました。これに、儀式呪文や治癒呪文など実際に必要とされる数を勘案して、決定しました。

5) サプリメント

 基本ルールブックの範囲に収めることを原則としました。

 しかし、クリーアモン派の入れ墨呪付や、メリニータ派の妖精魔術といった、流派に不可欠と考えられる部分については、サプリメントから該当ルールを採用しました。その場合でも、元を参照せずに使えるように配慮し、簡単なルールだけを選んでいます。

使用方法:

a) 流派から選択

  1. 流派一覧(※)をプレイヤー全員に配布します。
  2. 質疑応答を交えつつ、それぞれ気に入った流派を選んでもらいます。
  3. その流派のキャラの解説文とキャラシートを見せて、一方を選んでもらいます。

b) キャラクターの概要から選択

  1. 各プレイヤーにキャラ解説文を、均等な数ずつ渡します(4人なら6枚ずつ)。
  2. 「全体像」の項を斜め読みして、気に入ったものがあれば手元に残し、他は隣のプレイヤーに回してもらいます。これを一回りするまで繰り返します。
  3. 最終的に、手元に残った中から一つを選んでもらいます。(その際、SGは使用シナリオへの適性を助言してあげるとよいでしょう)。
  4. 決まったキャラクターの、キャラクターシートを渡します。

 選択ができたら、名前・性別・年齢などを決めてもらいます。

 世界の説明などは、ストーリーガイドが予め行っておいてください。ただし、細かいルール運用は知らなくとも選択できるようになっていますから、具体的なルールは、キャラクターが決まってからそれを元にして、実例に則して説明した方がよいと思われます。

補記:

諸々の事情のため、訳語はまだ出版プロジェクトのものに合わせていません。むかしの個人訳のままです(詳細はこちら)。今となってはこの訳語にはずいぶんと不満もあるので、いずれ機会をみて合わせようと思っていますが。

No.7(雑集派A)が操る「タロット」は、厳密に言えば、十三世紀のヨーロッパには無かったようです。ただ、これには異説もありますし、また何より、参加者の好みに応じて「神秘」と「史実」のバランスを変えるべきものですから、こうしたものも含めてみました。

No.13(メルケーレ派A)は、魔法が使えないということを、プレイヤーによく確認したうえで選んでもらってください。もちろん、シナリオ内でのフォローも必要です。

No.15(メリニータ派A)は、本当ならばサプリメント"faeries"にある美点等を採用したかったのですが、いささか基本ルールからの逸脱が過ぎると思い、断念しました。それらを用いれば、より洗練された「妖精」を作れるはずです。

No.23と24(ウェルディーティウス派)はどちらも使い魔を持っていますが、ウェルディーティウス派の使い魔作成は、ルール解釈上の問題があるところです。ここでは紐帯点の算出に<ウェルディーティウス魔法>を含めていますが、「使い魔はメリニータがもたらした技だからウェルディーティウスの工芸とは縁がない」という意見もあることを付記しておきます。

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