No.11 イェルビトン派 A

オルフェウスの奏でる魅惑の調べ。

全体像:

 学問芸術を重んじるイェルビトン派に属し、オルフェウスの再来とも称えられる歌声の持ち主です。雅びな歌人として俗世の宮廷に出入りしていますが、その実は正式の修行を積んだマギであり、教団の密使として政治的に暗躍します。
 もっとも本人にとっては、歌と魔法がそうであるように、俗世と教団それぞれの立場も、分かちがたく一体となっているのです。歌に乗せて訴えれば、人も獣も、樹木も風も、そして世界の法則も、どうして心動かされずにおられましょうか?

特性値:

【知性】+2、【知覚】+2、【魅力】+2、【交渉】+2
【筋力】-3、【体力】 0、【器用】+1、【反応】 0

美点と欠点:

  • 呪文の発動条件(-1):呪文を旋律に乗せて歌わないと、魔法を行使できません。
  • 目につきにくい魔法(+2):呪文を行使するときに身振りが不要です。
  • 妖精の力への感受性(-4):人の枠を外れた妖精の歌には困惑するばかり。妖精領域に入ると迷ってしまう可能性あり。さらに、対妖精には魔法抵抗が半減。
  • 才覚(+2):歌唱に天才的な才能を発揮します。
  • 自由な表現力(+1):新しい芸術作品を創りだすための全ロールに+3ボーナス。
  • 魅惑の調べ(+2):歌を通して、他者の心情に働きかけることができます。
  • よく知られている(+1):並ぶものなき歌い手として、近隣地方では高い名声を得ています。
  • 社会的な交際(+1):請われて宮廷で歌ってまわるため、貴族たちに知り合いが多くいます。
  • 優しい魔法の天分(+1):天稟が穏やかです。マギの蒙る社交ペナルティ(−3)を受けません。
  • ヴィーナスの呪い(-2):想わぬ人から想われて、想い人には想ってもらえず…。
  • 華奢なつくり(-3):体つきが全体に痩せています。疲労レベルと肉体レベルの数が減ります。

能力:

  • 組織知識(ヘルメス):2
  • 魔術理論:4
  • パルマ・マギカ:2
  • 著述(ラテン語):3
  • ラテン語会話:5
  • 会話(母語):4
  • 魅惑の調べ:4
  • 認識:1
  • 魅惑:2
  • 人間知識:2
  • 作法:3
  • 歌唱:5(+2)
  • 演奏(リュート):2

術法:

Creo:7、Intellego:0、Muto:6、Perdo:0、Rego:6

Animal:6、Aquam:8、Auram:8、Corpus:0、Herbam:7

Ignem:0、Imaginem:8、Mentem:7、Terram:0、Vim:0

魔術師の証:

効果が歌の節に合わせてリズミカルに現れる。

呪文:

  • "鳥よ獣よ、ともに歌わん"(InAn20):歌声に乗せて動物と会話する。
  • "尋常ならざる大きさの獣"(MuAn15)
  • "獰猛な熊よ静かに"(ReAn5)
  • "浮かぶ木の贈り物"(ReAq15)
  • "取り囲む守りの風"(ReAu15)
  • "まどろむ木を揺り起こし"(MuHe25)
  • "不可視のヴェール"(PeIm10)
  • "よく覚えていない記憶の回想"(MuMe25)
  • "まどろみの誘い"(ReMe10)
  • "死者召喚のまじない"(ReMe25)

持ち物:

見事な装飾のリュート

ウィース:4*Rego(小瓶に入った水銀)、4*Animal(ワニの鱗)、2*Mentem(黒蓮の実)

その他:

自信:3、サイズ:-1、ENC:0

評判:すばらしい歌い手(近隣) 2

狙いロール:+2、集中ロール:+2、速がけの速度:+0
魔法抵抗:10+様式、ケルターメン:+2、季節あたりのウィース最大数:4

黄昏値:0

プレイの指針:

 まず、俗世(特に貴顕)との交渉が得意です。人付き合いの心得がありますし、歌の一つも歌ってあげれば、些細な願いなら聞き入れてもらえるでしょう。名声が身元を保証してくれるのは、言うまでもありません。決してこれを失わないように気をつけてください。魔術師であるなんぞと気づかれてはなりません。
 <魅惑の調べ>や魔法は「あと一押し」というとき頼りになりますが、歌が必要ですので、歌っても不自然でない状況をつくるよう工夫するとよいでしょう。また、疲労レベルが少ないということは呪文の回数が限られるということ。使いすぎに注意してください。

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