No.14 メルケーレ派 B

死の女神に魅入られた傭兵。

全体像:

 教団内の使者役を自任するメルケーレ派に属しており、二重の意味で変わり種です。一つには、開祖に倣って天稟を持たない赤帽士が多い派内にあって、珍しく魔法を使えるということ。また一つには、戦場で荒っぽい傭兵暮らしをしていたという前歴です。
 戦場とその合間に酒や博打で面白おかしく過ごす日々に明け暮れていましたが、あるとき信じられないものを目にしました。蒼白の貴婦人が戦場をゆったりと歩み、彼女に触れられた兵たちはたちまち死んで、霊だけが後ろに付き従うのです。彼女はふと足を止めると、陶然とする笑みを投げてよこしました。ぞっとしてそれ以来足を洗い飲んだくれていたところ、天稟を認めたマギに声をかけられ、渡りに船とついていくことにしたのです。

特性値:

【知性】+2、【知覚】+1、【魅力】 0、【交渉】 0
【筋力】-1、【体力】 0、【器用】+1、【反応】+2

美点と欠点:

  • 赤帽(+1):教団内の使者です。コヴナントを(饗応を受けながら)巡回し、知らせを伝えます。
  • 目につきにくい魔法(+2):呪文を行使するときに身振りが不要です。
  • 優しい魔法の天分(+1):天稟が穏やかです。マギの蒙る社交ペナルティ(−3)を受けません。
  • 古強者(+1*2):幾多の実戦をくぐり抜けてきました。武芸の心得はそれなりものです。
  • 浅い眠り(+1):長い野戦暮らしで、咄嗟のときにすぐ目を覚ませます。
  • 第二の目(+1):死霊や悪魔など、不可視の霊を見ることができ(見えてしまい)ます。
  • 悪癖(-1):死神の微笑みを思うと、酒で気を紛らわさずにはおられません。
  • 恐れ(-1):戦場を歩む死の女神の姿、あなたに向けられたその微笑みは、心に焼きつきました。
  • 苦しめられる(-4):教団入会後も、死の女神の影がつきまとっている気がしてなりません。
  • 地獄の力への感受性(-4):地獄領域に入るとき悪寒をおぼえる可能性。加えて魔法抵抗半減。
  • 旅慣れている(+1):赤帽士は旅するのが仕事。この地域のことをよく知っています。
  • 社会的な交際(+1):昔の傭兵仲間や雇い主に、つてがあります。

能力:

  • 組織知識(ヘルメス):3
  • 魔術理論:3
  • パルマ・マギカ:3
  • 著述(ラテン語):3
  • ラテン語会話:5
  • 会話(母語):4
  • 運動:2
  • 認識:2
  • 人間知識:2
  • 格闘:3
  • 二刀流:3
  • 酒豪:1
  • 作法:2
  • 生存術:2
  • 隠秘知識:4
  • 第二の目:3

術法:

Creo:6、Intellego:7、Muto:6、Perdo:8、Rego:8

Animal:5、Aquam:0、Auram:0、Corpus:7、Herbam:0

Ignem:0、Imaginem:0、Mentem:7、Terram:0、Vim:8

魔術師の証:

かすかな錆びの匂い。

呪文:

  • "外科医の癒しの接触"(CrCo20)
  • "猫目"(MuCo5)
  • "新たな容姿をかぶり"(MuCo15)
  • "不可視の部屋"(PeIm15)
  • "千の地獄の重荷"(CrMe25)
  • "相容れない動機の認識"(InMe15)
  • "現世に出でし霊よ安息に入れ"(PeMe30)
  • "麻痺した意志の混乱"(ReMe15)
  • "悪魔の永遠の忘却"(PeVi20)
  • "悪魔に対する防護円"(ReVi20)

持ち物:

ウィース:4*Corpus(巨人の爪)、3*Mentem(黒蓮の実)、4*Vim(銀色の粉末)

その他:

自信:3、サイズ:0、ENC:0
人格特性:世慣れ +1

狙いロール:+1、集中ロール:+2、速がけの速度:+2
魔法抵抗:15+様式、ケルターメン:+2、季節あたりのウィース最大数:11

黄昏値:1

〈格闘〉:INIT +5、ATK +3、DFN +4、DAM -1、接触、SPC 0
ダガー:INIT +5、ATK +3、DFN +5、DAM +2、接触、SPC 0
クローク/ダガー:INIT +10、ATK +6、DFN +8、DAM +2、伸腕、SPC 2

吸収値:+1(毛皮のホーバーグ)

プレイの指針:

 武器をとっての戦闘能力が高く、荒事に巻きこまれても平気です。対人交渉もかなりいけますから、世間知らずの他のマギたちを俗世からかばうくらいの気持ちでいましょう。
 定式呪文には、隠密行動や戦場で役立つものがあります。また、死霊や悪魔に対する因縁に対処するためのものもあり、それらの絡む状況では特に活躍できます。"千の地獄の重荷"は、攻撃というよりも、懲らしめのために用いるとよいでしょう。

[戻る]