サガ"フォッソル" 第十五話色事師(後編)プレイ:2005/07/18 ファレル (メルケーレ派マギ/天稟あり)
ラサ (ビョルネール派マギ/白猫)
ソーン (テュータルス派マギ)
アグリッパ (ウェルディーティウス派マギ)
リノア (ボニサグス派マギ/ボニサグス系)
イリシウス (ボニサグス派マギ/トリアノマ系)
手配書痛み分けに終わった前編から(ゲーム内時間で)1年が何事もなく過ぎた。だがそれがかりそめの平和にすぎないことは、フォッソルの誰もが知っている。聖騎士の皮を被ったあの悪魔崇拝者ムッシュ・ジャンが、あのまま引き下がるとは思えない。煮え湯を飲まされたファレルたちは仕返しの準備に余念がなかったし、ジャンの側も同じであろうことは容易に想像がついた。 そしてふたたび春が巡ってきたころ…。 乳兄弟ジョゼフ(SG):「キャペ様、見てください! 町中にこんなのが貼られてます」 領主キャペ:うわっ、なんてことを(笑) (←
ラサと同じプレイヤー) 住民:「お坊様、これは何て書いてあるんですか?」 司祭:「ふむふむ、錬金術師アグリッパ、エロ眼鏡の罪とあるぞよ」 街娘:「きゃー、覗き魔!?」 住民A:「そういや前に、ファレルさんは神父様の前で腰抜かしてアワアワやってたぜ」 住民B:「げえ、谷の博士様とかいって、実はマジで悪魔崇拝かよ!?」 住民C:「いや、でも、去年は教会で奉仕活動してたろ」 住民D:「悪魔だって聖書を引用できるぞ?」 イリシウス:落ちこぼれはともかく、師匠への背信、悪魔崇拝とな。 ソーン:ムッシュ・ジャンめ、とうとう仕掛けて来たか。 リノア:おっちゃんどうしたの? ファレル:俺は $5 か…。 ソーン:安いのがショックだったのか(笑) でもまぁ完全に馬鹿にされてるわなぁ。 ポスターは Wanted
Poster Generator、 そうこうしていると、鷹を連れた奇妙な男が訪ねてきた。イリシウスと名乗るこの男、眼光鋭く、丸腰ながら身ごなしにも隙がない。これはただ者ではないと思えば、魔術資源の調査を務める「流しのマギ」(笑)だという。 彼もオルゴンで張り紙も見てきたそうだ。まさかねぇという調子ながら目は笑っていない。だが受けて立つソーンも《射抜く眼差し》で応酬。しばし見つめあう二人(笑) グロッグの庭師ノワリス(SG):二人が熱い視線を交わしているところへ、後ろから「あの、お茶を…」 イリシウス:予期しない接近を感じたので《反射神経》で飛び上がって「咄嗟に」反撃します。 ノワリス(SG):ばぶー (← 精神年齢が一時的に3歳まで下がった) イリシウス:「私の後ろに立つとああなる」 …という一幕もあったのだが(笑) 人攫い?オルゴンへ向けて出立する準備をしていたら、見張りのグロッグに預けてあった巻き貝の魔術物品を使って、レギオーの外からファレル研に呼び出し信号が。グロッグの用心棒ルイジの声だ。 ルイジ(SG):「ファレルの旦那ぁ、マルモール村の執事さんが見えてます。 ファレル:嫌な予感がするな… 執事(SG):この執事は元々愛想のいい男ではないんですが、今日はまた一段と ファレル:ああ、いい天気だ。それで? 執事(SG):「単刀直入に申し上げまして、その、リノア様のためにあるじは大変迷惑しております。 ファレル:そ、そうなのか? リノア、おい? リノア:わたしそんなことしてないー! 執事(SG):「父親の棟梁も、徒弟たちも、みんな見ておりました。つまり…」
執事(SG):「というわけなのですよ」 アグリッパ:つまりリノアは実はショタだったと(笑) リノア:断じてちがーう! 当のクロードにも問いただしたが、とんでもないと首を振った。三日前はコヴナントでグロッグ部隊の戦闘訓練を仕切っていたといい、他のグロッグの証言も一致している。やはり攫ったのは変装した偽物か。誰の差し金かは言わずもがな。 執事の話では、石工の夫婦と徒弟、それに一部の村人まで加わって、「兵士を差し向けて子供を奪回せよ」と連日領主の館に押しかけているそうだ。マギたちはキャペ卿のオルゴンは後回しにして、まずはマルモールへ向かうことにした。 ソーン:しかしネジとかなんとか、奴もよく調べ上げたもんだな、おい。 ファレル:あ、だから呪詛が来るんじゃ(汗 SG:四版時代にコヴナントの〈情報源〉にたっぷりついてたマイナスをなんだと思ってるんですか。 アグリッパ:まて、だが手配書には無かったから、イリシウス氏はきっとまだ面が割れてないぞ。 村ではイリシウスの優れた交渉手腕が奏功し、いきり立つ両親をなだめて、なんとか子供のお気に入りのおもちゃを借りる。それを誘導呪物にして、ちょうど覚えたばかりだった定式呪文InCo“容赦なき探索”を使い、地図上で子供の位置を割り出すと……コヴナントの“アエギス”の外縁に反応アリ。 ラサ:危なかったにゃ。もし村人が先に見つけていたら…。 ファレル:急いで保護しに行きます。 SG:反応のあった位置に、子供はたしかにしゃがみ込んでました。 ファレル:オヤジにそんなもの求められても(笑) SG:ボッチですか(笑) 男の子は火がついたように泣き出します〜。 ファレル:いいよ、もう。俺、今日は哀・戦士だから(泣 |
追い討ち結局リノアたちがなだめすかして、どうにか子供を両親の許に戻すことができた。オルゴンの手配書も、領主のキャペが動いて素早く回収させていたから、風評もそれほどは落ちていない。だがジャンの執拗な包囲網は、これに留まらなかった。 まず、疲れ果てて尾羽打ち枯らしたドン・セベリノが谷にたどり着き、剣術師範として召し抱えられていたカドネ城が、ジャン本人の指揮する十字軍に攻められて落城したことを伝えた。城主のタミタ卿は討ち死に。ベジエに続き、兵士や領民も皆殺しにされたという。セベリノは城主タミタ卿のたっての頼みで、嫡男ベラーツを守って、こうして谷へ落ち延びてきたのだ。 イリシウス:ふむ。五版のルールなら、そのドン・セベリノが護衛につけば、 アグリッパ:匿っていいんじゃね? どうせムッシュは敵なんだから。 ファレル:そうだね〜。ベラーツは《天稟》あるみたいだったし。 SG:ちなみに、ムッシュ・ジャンはこんなふうにやったのですよ。
とまあ、【魅力】+5と〈指揮〉9を駆使して兵たちを鼓舞した上で、 ソーン:ふん、白々しい。だがまあ、こちらにはまだロダン神父という切り札があるからな。 ところがどっこい、そのロダン神父も無事ではなかった。11話の結婚式で対立した司教から突如辞令が下り、教区司祭を解任されてしまったのだ。
たとえ司教が黒幕たる教皇特使の腹心だと分かっていても、教会の聖職者として上位者の命令に背くわけにはいかない。司牧する教区がなければ、ドミニオンの相(temper)の変化もそう自由にはいかないというのに。 その上、出入りのユダヤ商人エサウの言うことにゃ。 エサウ(SG):「いやあ旦那方、このところ随分と派手にやってらっしゃるようですなあ」 リノア:な、なにを?(汗 エサウ(SG):「えー? たとえば、子供を生贄にしただの、川に毒を流しただの、 ラサ:にゃに?(笑) エサウ(SG):「この前もオルゴンで張り紙が出回ったのをすぐさまひっぺがし、 ファレル:そっか……あの人相書きは、最初から剥がさせるつもりだったんだな。 エサウ(SG):「わかってますって。デマなんでしょ? 私も正直エサウで通っておりますからな。 ソーン:本当に分かってるのかよ、こいつ(苦笑) |
決着ファレル:ちくちくちくちく攻められるのは、もうイヤだ。 アグリッパ:奴は必ず身近に祭壇を作ろうとするはずだ。何をするにも必要だからな。 SG:ルール的にいうと、大きな悪事が行われた場所ですな。 ソーン:凄惨な殺し合い……このまえ落ちたカドネ城だよ、それは。正統異端の別なく ガチンコやるつもりで出かけてみると、カドネ城の廃墟は不気味な静寂に包まれていた。生きている兵士も住民も見えない、死の廃墟。《地獄感受性》なファレルの様子をみるに、案の定、地獄オーラが生まれているようだ。天守閣の跡からは、生温かい風に乗って儀式の声がかすかに聞こえてくる。 アグリッパ:私はここに残ろう。いざとなればいつでも「土中歩行器」で入れるからな。 SG:(む、そうか、マズったな。せっかくの罠が……) あ、はい、分かりました。 ラサ:うん。わたしはMuAnでサイズも増やして、大・化け猫モードね〜! ジャンはやはりそこにいた。一人祭壇に向かい、領民だったとおぼしき子供を生贄に捧げていたようだ。ジャンは驚いた様子もなく振り返ると、気障な態度でマギたちを迎えた。 ジャン(SG):「よく来ましたな、マギ殿。負け犬のムッシュ・セベリーヌもご一緒ですか。 ファレル:今度はなにするつもりだったんだろう、こいつは。 ジャン(SG):「なに、呪詛のための生贄ですよ。達成値上げれば抵抗を抜けますからな(笑) そして、ファレルの同僚の赤帽士シモンの姿に魔力でくるりと変化すると… ジャンがそう言って指を弾くと、廃墟の中は一気に闇に包まれた。連携を絶たれてグロッグは思うように動けず、エースのドン・セベリノも帯状疱疹の呪いで潰されるとあって、暗がりから斬りつけてくるジャンに苦戦するかと思われたが… イリシウス:「俺の後ろに立て!」 間際で気づいて反射的に手刀を叩きこみます。 ジャン(SG):しまった、忘れてた。彼を襲っちゃいかんのだったな。 リノア:そこね。ReAqで手持ちの油瓶から、居そうな辺りの頭上に射ち出します。 ジャン(SG):ん? 滑りやすくなるってこと? ラサ:猫がCrIgで着火するにゃ。 ソーン:そして我が輩が、ReTe“握る大地の手”で奴の足首を固定する。 ジャン(SG):おのれ、こうなったら最後ッ屁だ。「このまま生かして帰すと思うな!」 外壁が天まで覆う黒曜石のドームに変成し、中に地獄の死煙が吹き出しはじめる。外にいたアグリッパが地中を経由して中に助けに入ろうとしたとき、街道の向こうから駆けつけてくる人影に気づいた。審問士のラウレアと、劫火を操るフランボー派のアルドルだ。 ラウレア:「これはいったいどういうことです? あなたがたがここで アグリッパ:「それはガセ! いま中で本物の悪魔崇拝者と戦ってるんですよ!」 終幕アグリッパの開けた穴から全員が脱出し、死煙に腐食されて、ドームはほどなく崩落した。宿敵ムッシュ・ジャンの最期である。 数々の陰謀を乗り越えて、この戦いはついにフォッソル側の勝ちで幕を下ろした。世俗の目撃者はいなかったはずだから、十字軍の英雄を殺した下手人として追及されることもあるまい。身体的にも社会的にもとうてい無事とはいえないが、最前の脅威を排除したことで、ようやく安穏とした日々が戻ってくることだろう。 [戻る] |