作成済みキャラクター集 ArM5

コヴナント編

Salvete, sodares!

 Ars Magica のプレイにそのまま使えるコヴナント集です。「作成済みキャラクター集 ArM5」(マギコンパニオン)の姉妹編にあたり、春夏秋冬の各段階にそれぞれ3つずつ、全部で12のコヴナントが、コヴナント記録シートに記入済みの状態で用意されています。

 せっかくキャラクターが出来合いで存在するなら、コヴナントも併せて使えるようにというわけで、皆様の Ars Magica プレイのお役に立てば幸甚です。

  In nomine Hermae sancti,

Regulus Sempiternus

※※※

2008/09/11 PDF版&html版初出


目次

春季

夏季

秋季

冬季

その他

  • ダウンロード
  • レギュレーション

  • 春季

    [この頁の目次へ戻る]

    ■共通事項

     春コヴナントは人間で言えば、よちよち歩きの幼年期です。資源に乏しく脆弱なため、理不尽な理由で「夭逝」してしまうことも珍しくありません。とはいえ「這えば立て、立てば歩けの親心」と言いますが、一歩一歩成長していくのがそれだけで嬉しい時期でもあります。低資源サバイバルなサガもありうるものの、一般には楽観的なトーンで遊ぶことになると思います。把握しなくてはいけない情報が少ないのもあって、初心者にも安心して勧められる選択肢。

     なお、春の時期にはPCも若いことが多く、コヴナントメンバーの中に導師格となる壮年/老年のマギを入れるかどうかは、一つの分岐点です。冬コヴナントから転生するようなケースでは、そうした存在が残るかもしれませんし、また設立にあたって中心人物として関与しているケースもあります。多くはNPCとして扱うことになりましょうが、彼/彼女がいずれ黄昏なり老衰なりで世を去る事件は、PCたち(とコヴナント)が真に自立するための試練となり、サガの開始/転換/終結といった要所に配置したいところです。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■春a) 新たな芽吹き(200pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     若手有志が語らって結成したばかりのコヴナント。一帯の強い魔法オーラに目をつけたもので、つてのある夏コヴナントを口説き落として出資を受け、なんとか設立まで漕ぎつけました。
     しかし魔法的にも世俗的にも運転資金に乏しく、収入自体きわめて僅少です。研究資材が不足がちになり、部下たちの給金も半額カット中。マギ自ら職人並みの生活にまで身を落として範を示しているものの、グロッグたちの間には不満が溜まっています。

    ○特徴

     貧乏暇無しの典型的な春コヴナントです。あるのは経営者(PCマギ)のやる気だけというベンチャー企業で、部下たちの士気低下や反乱に気をつけながら、一刻も早い収入源の開拓が望まれます。
     出資してくれた夏コヴナントとどう付き合っていくかも大事なところ。債務の返済はもちろんですし、若いPCたちの成長資源となる蔵書や教師の調達先にもなりえますが、頼りすぎると気がついたら子会社(?)にされていたということになりかねません。

    ○用途/推奨PC

     キャラクターとコヴナントの成長を楽しみます。徒弟の試練を終えてまもなくから十年程度までのPCで始めるとよいでしょう。積極的にチャンスに食らいついていく過程で、他のPCや周辺の登場人物と絆を築いていけると面白いと思います。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■春b) 魔法のお店(300pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     街の片隅にひっそりと佇む魔法の店です。親方(or主人)のマギを中心に、魔法を用いた珍しい品を制作/販売しており、店を構えてあっという間に五年が経過、経営も軌道に乗りました。
     他にない職人芸のためか、誠実な商売のためか、近頃噂が噂を呼んで、急に客足が伸びてきました。これを機に事業を拡大すべきかどうか、マギたちの間でも意見が分かれています。

    ○特徴

     あまり一般的とはいえませんが、ちょっとエヴリデイマジック志向なサガでこんなのはどうでしょうか。成長をあえて目指さず、小規模での安定した存続を意図してきたコヴナントの一例でもあります。
     なお、コヴナントが俗世の中に位置することは、それだけで不安定な状況です。街の面々や有力者、そして教会の司祭とは、注意して付き合っていかなくてはならないでしょう。有名になってくれば尚のことです。

    ○用途/推奨PC

     ウェルディーティウス派が交じっていると、その人の工芸を看板商品として位置づけられます。もっとも職人だけでは店は立ち行かないわけで、街と折衝するイェルビトン派、妖精の顧客を設定してメリニータ派、庶務や経理の立場のコンパニオン等々といった形で組み立てていけます。もちろん品物でなくて、魔法を活かしたサービスという形でもよいでしょう。いずれにしても、店を訪れるお客の持ち込む難題、人間関係といったものを中心に遊びます。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■春c) 再建(150pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     滅びた冬コヴナントの再興という名目で、跡地に埋まる宝を発掘すべく、昨年秋コヴナントから送りこまれました。滅びたコヴナントは呪われた紅葉の森に位置し、強烈な魔法オーラとともに、危険もいっぱいです。早速戦死者が出て動揺が走る一幕もありましたが、待遇をまめに改善して乗り切っています。

    ○特徴

     半ば野戦キャンプのようなコヴナントです。見つかった本を良い状態で送れるようにと、分不相応に充実した写本陣がつけられているかと思えば、蔵書や研究書巻は危険な現地で即戦力となるようなものばかりで、長期的な展望には欠けています。

    ○用途/推奨PC

     発掘した品を巡って秋コヴナントとうまく渡り合うことができれば、本当に再興して一家を構えることも夢ではありません。そのためにもまずは生き抜き、発掘を進めなくては。そういった流れでSGは適宜障害を設けていけばよいかと思います。若手を中心に、年齢層の広いPC構成だとなお面白いかもしれません。


    夏季

    [この頁の目次へ戻る]

    ■共通事項

     夏季はコヴナントの青年期にあたります。簡単には倒れない地力を身につけた一方で、まだまだのびしろが大きく、ここでいかに成長できるかが、コヴナントの最終的な盛衰を分けるとも言われています。
     春季では環境や資源の制約から、目の前の問題だけで必死になっていたPCたちも、夏季に入るとようやく落ち着き、自分の好きなことをできるゆとりが生まれます。かといってまだ秋季のような堅固な組織化がなされているわけでもなく、キャラクターにとっても青春を謳歌できる選択肢といえるかと思います。リソースの問題に縛られずに自由に遊びたい方には一番のオススメです。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■夏a) 伸び盛り(900pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     難しい春季を乗り切り、いまが伸び盛り。広い荘園を経営する一方、付近の貴族をひそかに傀儡とし、独自の情報網も築いて、着々と勢力を伸ばしています。チャンスとみるや難癖を付けてウィース源を奪い、蔵書も拡充中、順風満帆の頃合いです。
     しかしその活気溢れる様子とは裏腹に、急成長が祟って内実は厳しい。住人が身の丈以上に多すぎて養いきれないのです。儀式呪文で毎年豊作にして、どうにか帳尻を合わせています。出る杭は叩けと、有力な秋コヴナントに目を付けられているのも不安点。

    ○特徴

     こちらは夏コヴナントの一つの典型です。いわゆる成長痛に悩まされている面はあるものの、情勢を見てそれらを解決していくのは楽しいものです。特に経営の面では、世代交代が一つの隠れたトピック。コヴナントを支えてくれている熟練工たちの半数が、人生50年の時代に40歳を過ぎてきています。かといって未熟な徒弟職人を大勢養うのは苦しく…。まだしばらく猶予はありますが、近いうちに表面化することでしょう。

    ○用途/推奨PC

     共通事項のところで書きましたように、個々のキャラクターの物語を主体に組んでいくときに、その背景としても使えるかと思います。その意味で、ある程度の力なり事情なりがありさえすれば、それ以上にはあまりPCを選びません。
     ただし、豊作にする儀式呪文(CrHe35"収穫祈願")は、マギの誰かが習得済みであることを前提としています。場合によっては建設値を多少いじって、呪文牌/casting tabletとして買い入れてしまうのもアリ。それと、ここのコヴナントはグロッグを2隊に分け、各々に隊長を配して競い合わせる方式を採っています。その辺もなにかのネタになるかも。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■夏b) 海賊船(1500pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     船長を務めるマギのリーダーシップorカリスマと、空を飛び海にも潜る船を設計した技術力を背景に、神出鬼没の冒険を繰り広げる海賊船です。一隻の船にすべてを載せて移動しつづけ、定住をしないという珍しいコヴナントで、妖精の女王や相互援助の約束を交わした春コヴナントなどの支援を受けて、活動を続けています。

    ○特徴

     春b)と同じくこれも王道を外れたコヴナントの例です。こういうのもありうるということで。

    ○用途/推奨PC

     3つ取った《敵対関係》の先、また堅気を捨てたクルーたちの事情、補給支援をしてくれる「波止場」との関係などなどで遊べるかと思います。もちろん未知の宝を目指した冒険ものもアリ。そういった活劇的な要素に対応できるPCになさってください。また、厄介なウィース源をいくつかもっているため、マギの誰かはReViの採取呪文を心得ておくこと。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■夏c) 時の急流(1500pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     世俗の大学街の一角にそびえる叡智の塔。そこでは実は外界の何倍もの速さで時間が流れており…というもの。圧倒的な蔵書量を誇り、優れた学者も滞在しているため、その成長力は他の比ではありません。一方で世代交代が頻繁になるため、天禀持ちの少年少女の確保に追われつづけてもいます。

    ○特徴

     建設値の実に半分以上を蔵書につぎ込んでおり、並みの秋コヴナントでも及ばない勢いです。〈自由学科〉と〈哲学〉に大全書を持たないのも意図的で、召し抱えた(高い建設値を払った)学者に教授を受けた方がはるかに効率が良いのです。ただし世代交代の手筈は必要。
     また、外部のクライアントから依頼を受け、(外界での)3日のうちに研究室活動を済ませて復命する、ということができます。細かいことは考えずに遊んでいただければと思います。はい。

    ○用途/推奨PC

     この特殊空間において人口を、ひいては労働者を増やさないために、人材を最小限に抑えています。グロッグもぎりぎりしか持ちませんので、荒事っぽいPCには不向きかも。ゲーム内時間の経過に縛られずに、季節行動を存分に遊びたいときにどうぞ。

    [この頁の目次へ戻る]


    秋季

    [この頁の目次へ戻る]

    ■共通事項

     秋季はコヴナントの壮年期です。拡大再生産に勤しむ時期はすでに過ぎ、手にした果実を存分に味わう頃合いとなります。人口や経済規模そして建設値で見ても、秋季は春季の優に10倍に達します。設立から滅亡までの間で、コヴナントが頂点に達するのがこの秋季なのです。
     こうして絶頂を極める一方で、ひそかに冬季への衰えも用意されていきます。マギのあいだでも階層化が顕著になり、組織が硬直していきます。若手のマギはコヴナントの重要な決定に加われなかったり、せっかくある資源の大半を使わせてもらえなかったり、場合によっては長老から命令を受けたりということまであるのです。

     秋季のコヴナントは膨大な資源と人員を有することが多く、これを使いこなすには、PLはある程度このシステム(サプリのコヴナント本も含む)に慣れている必要があります。熟練者が集まって一丁パワーゲームをやったるか!というときにどうぞ。
     ただし、PCが下っ端のマギということにすれば、夏季並みにリソースを制限されますから、それが一つの回避手段ではあります。本当の夏季との違いは、同僚や上司との軋轢が焦点になるところです。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■秋a) 管区の王者(3000pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     管区で最強のコヴナントです。内部の巨大な議場では管区評議会が開かれます。評議会のホスト役は負担は負担ですが、それを上回る政治的なメリットをもっています。
     オーラの高い山頂に居を構えて多量のウィース源と良質の石切場を有するかたわら、麓の森にも支部を設けて大規模な畜産を行っています。これだけの要害の地は到底攻め落とせるものではありませんが、支部はとなると別で、ウォーハンマーと全身鎧で固めた重装歩兵の一軍を配してはいるものの、なにかのときにアキレス腱になる可能性があります。500人近い人員の中には、ひそかにスパイが紛れ込んでいるという話も。

    ○特徴

     秋コヴナントの典型例です。ここまでくると魔術団全体でも有数のコヴナントということになります。
     給金が相場の半額にしかならない上、マギは召使いたちを人と思っていませんが、多くの中間管理職が機能し、脱走者は必ず捕らえられて人体実験の材料にされるという恐怖が民を縛っています。

    ○用途/推奨PC

     一応PCが長老のポジションとなることを想定しています。そのため少なくとも100歳を越えたキャラクターが妥当でしょう。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■秋b) 水底の都(2100pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     湖の底に長らく隠れ住んでいるコヴナント。自身この地を追われた古い異教の末裔であり、今でも地上の亡命者を進んで匿います。岸辺に館を設け、本当に信頼できるとなるまでは、その館でもてなすに留めています。

    ○特徴

     やはり変わり種の秋コヴナント。世俗的な成功は一切求めず、そのぶんを魔術面のリソースに回しています。人口は秋a)の1/10にしかなりません。その代わり多方面にわたるウィース収入と、なにより膨大な研究書巻と技芸書の山が素晴らしい。

    ○用途/推奨PC

     現世の財産や権力闘争をあまり扱いたくないサガで、秋コヴナントをやりたいというニッチなケースに。これも長老になります(というかこちらは若手がいない)ので、同様に老練のキャラクターが似合います。夏b)と同じく面倒なウィース源が含まれていますので、ReViの採取呪文を取っておく方がベターです。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■秋c) 階層制の下で(900pt/2700pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     城と騎馬隊で通商路を押さえたことによる巨万の富を背景に、最上の研究環境を用意して、優秀な人材を引き抜いています。長である大魔術師の強力なリーダーシップの下、厳格な階層制度のため若手のマギの自由は少ないのですが、それでも参入を望む者は数多くいます。

    ○特徴

     600ポンド近い(これだけで春aの歳入の20倍以上)年間維持費を軽々と支払える富あればこその、極上の研究室が売り物です。また、生産者以外の人員(軍隊など)を多数抱えるのって実は結構大変で、他のコヴナントは四苦八苦しているのですが、3,000ポンドを優に超える歳入があれば軽いもの。待遇が良いため部下や召使いたちも、ここを離れての生活など考えられないというほどです。

    ○用途/推奨PC

     ここではPCは三段階の一番下っ端を想定していますので、見込みさえあれば若手でも大丈夫です。また、そのPCたちに使用を許可されているのは、建設値2700ptの1/3にすぎませんから、それなりには扱いやすいといえるでしょう。もっとも、長老からの命令であるとか、内部の誰かが悪魔崇拝者であるとか、周辺領主と緊張関係にあるとか、そういった厄介事はやはり絶えませんが。

    [この頁の目次へ戻る]


    冬季

    [この頁の目次へ戻る]

    ■共通事項

     冬季は盛りを過ぎた老年期のコヴナントです。組織の硬直と長老たちの歪曲が進むと、運営が次第に非効率なものとなり、ついに全盛期の規模を維持できなくなって、本格的な衰退が始まります。これが冬季です。
     おまけに冬季になるころには、新人を入れようという働きにも乏しければ、あえて冬コヴナントを選んで入ってこよう若手も少ないものです。結果的に人材の新陳代謝が滞り、それがますます衰退に拍車を掛けることになります。
     もっとも、たとえ老いたりとはいえども貯えた力は馬鹿にならず、春コヴナントの一つくらい、吹き飛ばせる力は残っているものですが。冬コヴナントの遊び方は、大きく分けて二つあります。まず一つには、何らかの理由で加入した若手のマギとなって、厄介な年寄りに振り回されながらも、春季への甦りの道筋を探るもの。
     基本ルールブックにも書かれていますが、「忘れ去られた書物や長年誰も足を踏み入れたことのない塔など、何かしら年経りた場所での生活」を楽しめるのが独特のメリットです。もう一つは、物事がゆっくりと崩壊に向かっていく暗いトーンの中で、150歳から200歳にもなるような最長老のマギをプレイするものです。人生の静かな終わり方を描くという、ちょっと特殊な趣向になりますが。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■冬a) 衰亡の足音(1200pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     複雑に張り巡らされた坑道のコヴナント。マギたちは歪曲が進み、世俗のことなどもうほとんど目に入らなくなっています。多くの住人がこの地を去り、昔日の栄光は見る影もありません。残るスタッフも高齢化し、比較的若い執事が一人で頑張っている状態。最近新しいマギが2人加入したのですが、新生を果たすのか、それともこのまま衰亡するか。

    ○特徴

     ウィース源の枯渇、衰えに乗じた他コヴナントとの係争、世代交代の必要性など、春季とは別な方面で問題山積です。おまけに(取得した《設定》の組み合わせから)五年以内には大地震に見舞われ、甚大な被害を受ける予定になっています。
     一方で、蔵書や研究書巻はまだまだ立派なもの。稀に見る名著すら一冊保有しており、これらは貴重な財産です。

    ○用途/推奨PC

     冬コヴナントの一つのテンプレートとして。ひとまず長老PC向けに調整してみましたが、若手の方をPCにして遊んでも面白いでしょう。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■冬b) 譲り葉(300pt/900pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     多くの民が長寿を誇る、風光明媚な田舎に位置します。森のヌシの大樹と契約し、森を守護する誓いを立てた恵みとも言われています。PCたちはこのコヴナントで、温かくも厳しい師匠に見守られて育ってきましたが、森の儀礼は複雑で、まだまだ師匠の代わりは務まりません。早く師匠の跡を継げるようになりたいのですが。

    ○特徴

     春bでお話ししたような、あえて成長を望まないタイプのコヴナントの未来像です。バトンを受け継ぎながらゆっくりと年輪を刻み、初夏コヴナントに匹敵する力を備えてはいますが、本当の初夏のような勢いはありません。前回の世代交代は上手くいって無事春に戻れましたが、今回はどうなるでしょうか?

    ○用途/推奨PC

     徒弟年季が明けてほどなくのPCで、人情のある師弟の関係を遊びたいときに。親の背を見て子は育つ。
     PCに許可されている資源は、ちょうど春コヴナントの全体と同じくらいです。その意味で、システムに不慣れな方でも遊べるでしょう。

    [この頁の目次へ戻る]

    ■冬c) 停滞する時間(900pt)

    データ(PDF)

    ○概要

     このコヴナントは不老長寿の島という噂があり、引退する小貴族が寄進とともに引っ越してくるのですが、本当はそんなことはありません。外界より時間の流れが遅いだけなのです! どうもその噂の裏には悪魔の策謀がある模様。その真の狙いとは…?

    ○特徴

     夏c のをひっくり返したバージョンの《特典》で組んでみました。オーラが強すぎるのと、リタイア組を養うのが多少負荷になっている程度で、運営には今のところ大きな問題はありません。ある意味最初から冬季という変なケース。

    ○用途/推奨PC

     上手くいくものかどうか分かりませんが、時代の流れを含んだ遊び方ができるかもと考えています。いずれにせよ特殊な遊び方ではあります。

    [この頁の目次へ戻る]


    ダウンロード

    PDFは階層つきのしおりにできるものですから、比較の際の利便を考え、全コヴナントを一つのファイルにまとめたバージョンも作りました。こちらです。

    また、LZH圧縮での一括ダウンロードもあります。そちらは全PDFファイルの他、excel形式の元シートも入っており、数値計算を確認できます。

    レギュレーション:

     第五版では、その名も『コヴナント/Covenants』というサプリメントが刊行されており、このコヴナント集ではその拡張ルールに全面的に採用しました。密度の濃いサプリメントですので、ご一読をお勧めしておきます。一方で、それ以外のサプリは使用していません。

     メンバーとなるPCマギは4人、定住するコンパニオンは2人として組みました。ルールのデフォルトではマギ6人なのですが、実際の用途を考えたとき、PL4人くらいのサークルorコンベンションの方が若干多いのではないかと判断しました。人数の減少分は、コヴナント本のルールに基づいて、収入の低下や維持費の軽減の処理を行っています。

     コヴナントの具体的な資源内容、特にウィースの構成や蔵書の対象術法/対象技能などは、PCの顔ぶれに大きく影響を受けますから、必要に応じてカスタマイズしていただければと思います。著者や書名を考えるのが面倒でしたら、手前味噌ですが「マギ命名機」「書名maker」をお役立てください。

     細かなハウスルールは以下のとおり。

    • インフレとのバランスをとるため、コヴナントが健全に機能しているあいだは、これまで5年に1度の頻度で何らかのシナリオを行い、それぞれ5%の収入増をもたらしてきた、という形の想定をしています。
    • 引退後の年金支給は、人口指数の1/10に対して半額支給として処理。ただし実際の支給開始前と思われる状況のコヴナントは除きます。
    • 研究室のカスタマイズでは【整備】を上げる規定がないので、便宜上【整備】×30pt払うことにします。同様に、釣り合いのない無料美点は5pt払っています。

    [戻る]