Sonus


(登場:Ars Ludorum "Calebais: the Broken Covenant" 1, 4, 5, 6)

プロフィール:

 Sonus は強い魔法オーラに覆われたコヴナントほにゃららで、長年マギに仕えてきた厨房のグロッグの子として生まれた。しかし歪曲のためか、その子供は普通でなかった。生まれてすぐに天上を指さすと、『フェドソの旅程』(*)の全編を朗じたのだ。
 文盲で学問をまったく解さない両親がおろおろしていると、クリーアモン派の旦那が忽然と現れ、こう曰った。「この子は星の彼方におわす祖師の落とし子じゃ。 儂が預かってマギとし、天上へ還らせよう」

 こうして Sonus は、幼くして将来のマギの道を用意され、英才教育を受けることとなった(俗名らしい俗名を与えなかったのも、マギ以外の未来を考えもしない師匠の期待を物語っている)。エリートとしてちやほやされて育った Sonus は、約束された道に疑いも迷いも抱かなかった。

 本人にしか聞こえない天上の調べの残映(魔法界の効果全般)に聞き惚れ、自ら魔術を行使するようになってからはますますそれに耽溺するようになった。そうした音を共有できる《天稟》持ちの同胞に強い絆を感じる反面、一般人や魔法界以外の存在を軽んじて目もくれない。あまりのことに師匠は懸念し、様々な学問をかじらせたが、偏向はついに直らなかった。

 「徒弟の試練」の最後の謎かけまで解いてしまった Sonus に、師匠は「世の中という書物をひもといてこい」と、旧知のイェルビトン派の長老のコヴナントへの移籍を勧めた。Sonus 自身は乗り気ではなかったが、尊敬する師匠の言葉でもあり、このコヴナントへ移ってきたのだった。

(*) 『フェドソの旅程』はクリーアモン派の第三代首座が著した寓話。同派の〈エニグマ〉教育はもちろん、他流派でも徒弟の〈ラテン語〉入門の教材として広く用いられている。

プレイヤー:Regulus


特性値:

【知性】+5、【知覚】+1、【魅力】−3、【交渉】+0
【筋力】−2、【体力】+3、【器用】+0、【反応】+2

美点と欠点:

《天稟》、《エニグマ》《神秘の血脈:祖師クリーアモン?》《卓越:知性》×2、《得意な状況:特殊能力発動中》《強化:呪文操作》《強化:Vim》《有能な師匠》《秘儀知識》

《神秘の血脈》関連

《露骨な天稟》《魔術への耽溺》《黄昏の誘い》《社交上の不利:「天稟持ちは優良人種」》

能力:

〈英語〉5、〈ラテン語〉4、〈地域知識:コヴナントほにゃらら〉2、〈認識〉3、〈音楽〉1

〈魔術理論〉3、〈突破〉2、〈呪文操作〉3+2、〈集中力〉4、〈パルマ・マギカ〉2

〈エニグマ〉3、〈魔法界知識〉2、〈妖精界知識〉1、〈神聖界知識〉1、〈地獄界知識〉1、〈自由学科〉1、〈哲学〉1、〈神学〉1、〈医学〉1、〈組織知識:ヘルメス魔術団〉1

せっかく《卓越》で IQ240 にした(笑)ので、【知性】と組み合わせることの多い知識系を、だぼばぜ式に片っ端から1点ずつかじりました。〈呪文操作〉は速唱、〈集中力〉は《魔術への耽溺》の、それぞれ対策です。

術法:

Creo:5、Intellego:5、Muto:5、Perdo:5、Rego:6

Animal:0、Aquam:0、Auram:0、Corpus:6、Herbam:0

Ignem:0、Imaginem:5、Mentem:0、Terram:0、Vim:10+3

主として定式呪文の取得上限レベルとのからみで考えています。即興呪文で想定している用法は、たとえば以下のとおり。

  • PeViで形相限定のディスペル([25+ストレスダイス]レベルまで)
  • 《魔術の専門分野》のおかげで、MuViのメタ魔法は判定値が30前後まで達する
  • ゆえに、呪文を表面的に変化させる(D:集中を同ランクであるD:陽径に書き換えたり、呪文集中の移管や制御の固定など)のは、5レベルまでなら疲労なしで可能。疲労すれば20レベルまでの効果を対象にできる。
  • 同じく、疲労すれば10レベルまでの効果を大きく変えられる(眠りを酔いにしたり、水位上昇を水没にしたり)。

魔術師の証:

周囲の人々が遠い楽の音のような空耳をきく

呪文:

“自らの傷の浄化”(CrCo15, 儀式)

術者の軽傷を1つだけ即時治癒する。(CrCo20“治療師の手”をR:接触→R:自身)

MuVi“魔術師の射程増強(Corpus)”で射程を伸ばして行使し、《生命直結魔術》を持つ仲間のマギをバックアップします。ただし、CrCo10を即興で出して回復判定に+6できるので、一週間待てるならそちらの方がベター(ウィースの節約)。

“活力の贈り物”(ReCo20)

術者と対象のあいだで、疲労度の状態を入れ替える。

同上。どのみち定式呪文は《神秘の血脈》で疲労しないので、仲間の体力電池になるつもり。

“時空湾曲”(ReCo20, 習熟1:速唱)

対象を離れた場所に転移する。最大距離50ペース。(基本15, +1 接触)

攻撃にさらされたときに速唱し、小ワープして回避するため。MuViかませれば、前線の負傷者を安全な場所まで引き戻すこともできます。あと、これはおまけですが、俗世の人間が相手なら、

 「 星 に な れ ! 」

上空50paceにテレポートさせて、+50ダメージの攻撃呪文に。

“魔術師の射程増強(Corpus)”(MuViGen/25, 習熟1:速唱)

詠唱中のCorpus呪文の射程を一段階上げる。

上記3つのCorpus呪文を支える縁の下の力持ち。

“魔術師の交わり”(MuViGen/30)

他のマギと魔力を同調させて、15レベル以下の呪文の目標値を下げる。

Sonusと主呪文の術者、それにもう一人の協力を得られれば、実際の行使目標値が5レベル相当まで下がります。疲労の軽減と、なにより突破力の上昇を期待して。

“悪魔の永遠の滅却”(PeViGen/15, 習熟2:突破・複射)

地獄の眷属の実力値を15点下げる。

突破力の期待値は通常は15ですが、MuVi“魔術師の交わり”の援護下なら25になり、中位の悪魔にも充分通じます。重めの打撃を毎ラウンド2発ずつ着実に叩きこむ狙い。

“世俗の静寂の風”(PeViGen/25, 習熟1:速唱)

[(25+ストレスダイス)÷2]レベルまでのあらゆる効果を解除。

超常の敵一般への主戦力です。発動直後のタイミングを速唱で狙って(詠唱速度は+8)、敵の呪文や効果を撃墜するつもり。マギになった直後でPCはみな〈パルマ・マギカ〉が低いので、これでグロッグたちまで間接的に守ります。もちろん平時のディスペルにも利用可。

戦闘:

回避:INIT +2、ATK なし、DFN +2、DAM なし

吸収値:+3

耐久度:軽傷(-1:1〜5), 中傷(-3:6〜10), 重傷(-5:11〜15), 危篤(行動不能:16〜20), 死亡(21以上)

速唱:+7(Vimは+8)
集中:+8

黄昏の回避:9+ストレスダイス(vs. 歪曲度+得た歪曲値+4+オーラ+ストレスダイス)
黄昏の理解:9+ストレスダイス(vs. 歪曲度+ストレスダイス)
黄昏の時間:5+ストレスダイス(vs. 歪曲度+ストレスダイス)

メタ魔法とその対象を両方自分で詠唱:10+ストレスダイス(vs. 9)
《魔術への耽溺》を我慢する:9+ストレスダイス(vs. レベルの半分)
相手の詠唱や身振りから内容を判別する:4+ストレスダイス(vs. 15−強度)

その他:

男性、28歳(10歳で徒弟+修行15年+プレイ中に3年経過)、自信:1(4)、サイズ:0、ENC:0(荷重0)

性格:世俗軽視 +3, 天稟持ちの同胞意識 +3, 享楽的 +1

充填品

持ち歩いていたねじれた小枝に呪付。対象に歪曲値2点を即座に与える(基本10, +2 声)。突破力20点。1回分のみ。

シナリオを進めていったら、潜在的な敵が(少なくとも元)マギっぽい気配が感じられたので、1季節費やして対策として作成。2点以上の歪曲値を一度に得させると黄昏判定を強いることができ、年季の入ったマギでオーラの強い環境にいる以上、結構な確率で長時間の黄昏に入ってくれる(そしてその間は戦闘不能になる)ことを期待しました。

……が。
出会ってみたら、相手は人間やめて実力値持ちになってたよ、ママン!
(実力値持ちはもう完全に異界の一部なので、歪曲値や黄昏は関係ないorz)

おまけ:

メーリングリストで1ヶ月余をかけてめいめいのキャラを作成した後、コンクールの見学帰りに東京に立ち寄って、第一回セッションに参加したわけですが……その前夜に山梨のビジネスホテルで考えてメモしてあった、他のPCへの絡み方なぞ写してみます。実際うまくいったものもそうでないものもありますが。

>自分

  • 天稟の有無に徹頭徹尾こだわる。価値観はそこ。
  • 「人類は、我ら選ばれた優良種たる《天稟》持ちに管理運営されてはじめて、永久に生き延びることができる」
  • 一方で《天稟》を持つ者には、持たざる者を星の彼方へと導く義務がある。
  • 《天稟》さえあれば誰でも尊重し、また、それ以外には被保護者とみて親切/善意を押し売りする。「アレさえなければ良い人なんだけど」という感じに出来たらいいなぁ。

登場するPCのうち、Walter(コンパニオン/コヴナントの執務官)および Robert&Aelred (それぞれ若手/老練のグロッグ)は《天稟》を持たないので Sonus 的にはアウト・オブ・眼中。適当に人種差別発言(笑)して、まともな Hadrianus の引き立て役になってみたい。

《天稟》持ちについては、Rubraus (四大元素を中心に呪文詠唱を得意とするボニサグス派マギ)には、Co呪文で彼の《生命直結魔術》をバックアップしつつ「理性のボニサグスvs電波のクリーアモン」てな感じで普通にいけばよかろう。ということで、当面の主ターゲットは次のお二方に決定(笑)

>Hadrianus (貴族出の審問士派マギ。女性関係はちとアレだが、良識はたぶん彼しかいない)

  • 同じ天稟持ちとして、凡俗に対するノブレス・オブリージュを説く
    (PLレベルで tmiya さんと示し合わせて、Sonus の「世俗軽視+3」に対して Hadrianus は「魔法至上主義−3」をもっているし)
  • 《穏和な天稟》を憐れむ(笑)
  • 対立してもたいていのことは、「《天稟》持ちの Hadrianus が言うのなら」と納得すればOK
  • 《幻視》を《エニグマ》で夢判断させろと迫る

>Lupus(高い〈動物の扱い〉で犬軍団を率いるビョルネール派マギ。総攻撃でATK=+35)

  • 彼も Sonus と同じく《露骨な天稟》。我らは選民の中の選民だ、万歳!
  • だが Lupus は《動物を怒らせない》ので、犬を追い散らしてしまう Sonus のことは迷惑がってるかも。
  • にもかかわらず、彼の《友なる魔獣》である魔法実力値持ちの爺狼には、ついすり寄ってしまう。
  • 《動物理解》でバウリンガルしてもらう。

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