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ArM100100目次

ヘルメス法典

I. 我、ボニサグスは此処に、ヘルメス魔術団および其の団員に対し、終生の忠誠を誓ふ。

II. 我、団員より魔力を奪ふまじ、また奪はむと企つまじ。我、団員を殺むまじ、また殺めむと企つまじ。但し公に告げられ正当に行はるる魔術師の戦に於てはそのかぎりに非ず。魔術師の戦とはマギ二名による公然たる戦なり、両人は斯の誓約を破らで殺し合はらる、また魔術師の戦で我が殺さるとも我を殺せしマギには何ら懲罰下るべからず。これを我、此処に理解す。

III. 我、評議会の公正なる投票に拠る決議に従はむ。我、評議会に一票を持ち、其を慎重に行使せむ。我、評議会に列せし他者すべての票を平等に尊重せむ。

IV. 我、自らの行動に因りて魔術団を危うきにさらすこと無からじ。我、世俗の物事に干渉すまじ。干渉に因りて朋輩に破滅をもたらさぬよう。我、悪魔と取引すまじ。我が魂と朋輩の魂を危うくせぬよう。我、妖精に狼藉をはたらかじ。妖精の復讐が朋輩までも捉えぬよう。

V. 我、団員を偵察せむ為には、また団員の事跡を監視せむ為には、魔法を用ゐるまじ。

VI. 我、此の法典を誓ふべき徒弟を訓練す。若し徒弟の誰であれ魔術団と朋輩に弓引かば、我は先頭に立ちて此を打ちのめし裁きに引き立つべし。我が徒弟は法典遵守を誓ふ迄マギと呼ばれざるべし。

VII(ボニサグス派). 我、魔術団の知識を深め、叡知と力の探求において見出したるものすべてを団員と共有せむ。
VII(他派). 若しボニサグスが研鑽に価値ありと見出さば、我が徒弟を連れ行く権利ありと認む。

VIII. 若し我が此の誓いを破らば魔術団を追はるることを求む。我、朋輩諸君に望む。若し魔術団を追はるれば、我を見出し殺むべし。零落と汚名のなか命永らへさすることなかれ。

IX. 魔術団の敵は我が敵なり。魔術団の味方は我が味方なり。魔術団の友は我が友なり。共に力を合はせ、壮健にして強力ならむ。

X. 白羊暦905年、双魚宮の3日、我、此処に誓ひたり。我にこの誓いを破らせむと誘惑する者に禍あれ。誘惑に屈さば我に禍あれ。

セシア、師匠の悪事に慄然とするの巻

【SG】
第三回セッションを開始します。
【MATRA】
「クローズアップ中世、今回はセシアを特集します」
【SG】
セシアはカストラ内部で、15年前のガスパルスの子息殺害について調査を始めていました。
【知覚】と〈策略〉で判定してみてください。まるまる1季節使うことで1回振り直し可とします。
【セシア】
ArS1+3>=9 (【知覚】1, 〈策略〉2)
ArsMagica (1R10+3[1]>=9) → 8+3 → 11 → 成功
おっと、思いもよらず成功
【SG】
達成値を12に載せると、一つ余計に分かります。自信値を使いますか?
【セシア】
ふーむ、ここでなくばわからない情報か否かは推測できますか?
【SG】
はい。カストラ内でなければ分からない情報です。
でもそうですね、迷われるようでしたら、先に9までの情報を書きましょう。
【セシア】
迷ったのでお願いしますw
【SG】
ではまず、モリアルトゥスや他のメンバーに聞いたことで、うぃんぐさんがイベント掲示板に投稿しておられた設定内容が確認できます。

Information
ガスパルスは、同僚のマギであったアウローラと結婚して息子も生まれましたが、周囲の奇異の目や、師匠との意見の相違から、コヴナントの独立を企てました。その過程で、何者かの手により息子アウレリオは行方知れずになり、妻も心労で自害してしまいます。

【SG】
また運営記録では、
・ピサ支部に不穏な動きあり。対策をモリアルトゥスに一任。
・ガスパルスの子息が殺害された模様。下手人は不明。
といった記載になっています。
この辺は、セキュリティクリアランス:マギなので、調べればほぼ自動で。

【SG】
9では、ゲラルデスカ長官に関わる事柄を探していたところ、誘導呪物の保管庫で、ゲラルデスカ長官の髪の毛が見つかりました。独立前の段階で採取したもので、ウィースを使って(誘導呪物としての効力を)永続化してあります。
持ち出し記録は、モリアルトゥスが15年前に持ち出したのが最後です。
【セシア】
微妙に不穏な記録だなあ
「・・・これは誉められた事では無いけれど、用心のためというのはわかる。でも何故この時に持ち出す必要が・・・?」
「誘導呪物で探知を行ったのなら、その結果をお師様は話してくださるはず・・・何かがおかしいわ」

墨塗りの目録

【セシア】
では、自信を消費しましょう。+3します
【SG】
では書庫を調べていましたら、書庫番の老人のマルコが「はて、15年前といえば、一つ妙なことがございました」と言って、研究書巻の目録を"2冊"持ってきます。まったく同じ装幀なのですが、うち一冊はいま普通に使われているもの、もう一冊はあまり使われた形跡のないものです。セシアは初めて見ますね。
【セシア】
「ありがとうマルコ。目録が・・・二つ? こんなのは初めて見たわ」
【SG】
二冊目の方をめくると、効果の大要などを記したうちの、三箇所が墨塗りになっていまして、その三箇所は、一冊目の目録には記載自体が無いものです。
「15年前、上級マギのベルナルド様がいらして、この三箇所を消して書巻も破棄するようにと」
【セシア】
「・・・検閲?」
「なるほど・・・破棄しなかったのね」
【SG/マルコ】
「皆様にご面倒をおかけするまいと、目録は私の判断でこうしてもう一冊に清書したのですけれども」
【セシア】
「あなたは私たち以上に書物を愛しているものね。その仕事にはいつも助けられているからよくわかる」
「マルコ、こちらの書巻、内緒で貸してもらうわけにはいかない?」
「あなたに迷惑はかけないわ。これの存在は絶対に隠し通すから」
【SG/マルコ】
「はい…ここはセシア様を信じましょう」
【SG】
2冊目の目録を渡してくれました。
【セシア】
「ありがとうマルコ。これは大きな助けになると思う」
ところで、ベルナルドはまだ在籍のマギですか?
【SG】
はい>在籍
ひとまず、判定一発振りで分かる情報は以上です。

復元

【セシア】
ふむむ。とりあえず書籍を調べてみたいですかね
【SG】
そうですね、では、知性と魔術理論で判定してみてください。難易度は9で。
【セシア】
ArS1+5>=9 (【知性】3, 〈魔術理論〉2)
ArsMagica (1R10+5[1]>=9) → 0[0,0] → Botch!

【SG】
では、墨塗りされている部分が、Mentem(精神を)か何かの呪文の章立てだろうと思いました。
【セシア】
墨塗りを呪文で復元することは可能でしょうか
【SG】
可能です。
【セシア】
損なわれたものを治す方向で。っていうとCrになっちゃうかな
【SG】
そうですね、Creo(創る)で可能です。あと他にといえば、墨のみを選択的に消すとしてRego(操る)つきのPerdo(滅す)とか。形相としては、この墨はAquam(水を)の領分です
【セシア】
とりあえず比較的得意なReつきPeでいきます。計算はどんなものでしょう
【SG】
基本は「レベル10 液体を破壊する」で、それに制約術法による割り増し+1をつけます。ですので、
PeAq25 (基本10, +1接触, +1部分, +1制約術法による強化)
あたりですね。
【セシア】
大きいな。とりあえず生命直結魔術は宣言します
【SG】
了解です。ではどのくらい足りなくなるか判定しましょう。
固定値はいくつになりますか?
【セシア】
祭式にするので、25です
じゃ振りますなり
ArS1+25>=50 (【体力】2, Pe8, Aq7, オーラ3, 〈自由学科〉3, 〈哲学〉2 ※所要75分)
ArsMagica (1R10+25[1]>=50) → 6+25 → 31 → 失敗
20足りませぬ
【SG】
では追加で2段階疲労しました。
【セシア】
ヘトヘトになりましたw

【SG】
塗られた墨が薄れ、文字が浮かび上がってきます。
【セシア】
「MENTEM・・・あまり得意ではないので、どうにかわかるものだといいけれど」
【SG】
浮かび上がってきた文章によると、Vim(魔力を)の呪文でした。
【セシア】
「あれっ・・・おかしいな、文脈を読むと・・・(オタオタ」
【SG】
呪文の大要を書きます。
・誘導呪物をもつ対象に他の呪文を運び、実質的に「接触」射程扱いにする Rego Vim(操る/魔力を)呪文
・対象の呪文の射程「視線」を、射程「接触」に書き換える Muto Vim(変ず/魔力を)呪文
・魔力の痕跡を消して、探知されるのを妨げる Perdo Vim(滅す/魔力を)呪文
この三つでした。
【セシア】
前二つはともかくとして、最後のは剣呑だなあ
【SG】
ですね。
【セシア】
「一体何故これらを破棄する必要性が・・・? どうもおかしな成り行きだわ」
「その反面、ルカが言っていたような展開を推測させるものが一向に出てこないのは何故・・・」
すこし寒気を感じます
疲労と悪寒で少々震えながら
「これはマルコが持っていると危険かもしれない・・・念のため、私が持っていよう」
で、件の術の項を書き写します
これには時間は必要ですか?
【SG】
目録の大要だけですから、一日もあればOKです。
【セシア】
では書き写したのち、もともとの書巻の項は元通り塗りつぶしておきます
【SG】
わかりました。
【セシア】
コピーのほうは、ローブの隠しにでも入れておきましょう。書巻はひっそりとかくしておきます。自室に。

ベルナルドは語る

【セシア】
では、ほぼ徹夜でコピーを終えて、少し仮眠してまだ青い顔でベルナルドの小間使いに訪問を告げます
【SG】
ベルナルドについては、モリアルトゥスと同年配の古株だということは知っています。イェルビトン派です。
【セシア】
「師兄にお目通りをお願いしたいとお伝えしてくれる?」
【SG】
小間使い「はい、いまお呼びしますね」

舞台裏では……
【セシア】
そういえばガスパルスもイェルビトンだったのね
【ガスパルス】
イエス。世俗万歳

【SG】
ベルナルドは人のよさそうな老人です。「やあ、セシア君か」
【セシア】
「お久しぶりです。研究の方はいかがですか」
【SG/ベルナルド】
「おかげさまでな。いいかげん年寄り引きこもりじゃわい」
【セシア】
「不躾で恐縮ですが、お聞き及びとも思いますので詳しくは申しません。15年前のガスパルス師のご子息について調べておりまして」
【SG/ベルナルド】
露骨に眉をひそめます。「あれはもう終わったことじゃよ」
【セシア】
「そうですね、でもガスパルス師にとっては未だしこりのご様子」
「あれがピサの世俗の者たちの仕業という話が出ておりまして。それはご存知でしたか?」
【SG/ベルナルド】
「ガスパルス君か…」大きくため息をつきます
「そなた、どこまで知っておるね?」
【セシア】
「ピサで力をつけていたガスパルス師を、世俗の者たちが疎んでいたと。違うのですか?」
【SG】
話を引き出せるか、ちょっと判定してみましょう。
【セシア】
うぬぬぬんw
【SG】
特性値は魅力か交渉、技能は魅惑か人間知識で。難易度は9です。
【セシア】
ArS1+3>=9 (【交渉】1, 〈人間知識〉2)
ArsMagica (1R10+3[1]>=9) → 8+3 → 11 → 成功
目がいいな
【SG】
では「モリアルトゥスの弟子であるそなたには話しておこうか」とか。
【セシア】
「はあ・・・」とりあえず身を正して聞く姿勢

【SG/ベルナルド】
「モリアルトゥスが、ピサの要人にMentem(精神を)呪文をかけるから手伝ってくれと言ってな」
「それでわしが彼の呪文を、Vim(魔力を)呪文で操作して、対象に届けた」
「モリアルトゥスの呪文は、ガスパルスを憎むように仕向けるものだったようだ」
【セシア】
「!!」
【SG/ベルナルド】
「わしとしては、ガスパルスがピサに居づらくなって、カストラに帰ってくればというくらいのつもりだったんだが、まさか子供が死ぬ結果になるとは」
「わしはそれを知って、手を引くことにした。以後この件では一切手を貸しておらん」
【セシア】
なるほど、イェルビトンなのにヒキコモリと自称するのはそういうことか
「なんてこと・・・・・・。それは確かなのですよね?」
【SG/ベルナルド】
「残念ながらな。そうでなければどんなによいかとわしは思うよ」
【セシア】
「恐ろしい・・・」
【SG/ベルナルド】
「奴とは同期の仲間ではあるが、時々ついていけないものを感じるよ」
【セシア】
「・・・・・・」
「・・・お師様は、そのことを黙っていながら、ガスパルス師と和解しようと・・・?」
「・・・失礼いたしました。このことは胸にしまっておきます」
とりあえずその場を辞しまする
【SG】
はい。ではここで一段落で。
【セシア】
あ、ルカに近々外部で会いたいメールでも出しておきます
【SG】
わかりました。赤帽士に預けたことにします。
【セシア】
実りの秋だからどうのこうのとか、いつも通りノヤツ

舞台裏では……
【セシア】
うまいなあ、師匠w
【ガスパルス】
師匠「ガスパルスちょろいwwwww」
【セシア】
そうとういいカモ扱いw
で、仔狸のほうはどう考えてるんじゃろねえ
【ガスパルス】
そうなんじゃよー。そこがね

セシア、黒い恋人と相談するの巻

【SG】
それでは冬にまいります。
セシアとルカは、カストラとドムスの中間地点にある、小村の旅籠で落ち合いました。
【セシア】
「お久しぶり。すっかり冬になってしまったわね」と白い息を吐きつつ
【SG】
通商路で栄えていたこの村も、いまは少し寂れています。
【セシア】
普段ならテンション高いけど、今回はさすがに元気ないです。場所とあいまってわびしいデート開幕ですねい
【SG/ルカ】
「久しぶり。会えて嬉しいよ。そちらは何か進展あった?」
【セシア】
「うん・・・当時のガスパルス師についてから、色々調べてみた」
「ルカのほうはどうだった? 例の話の証拠は見つかった?」
【SG/ルカ】
「こちらはさっぱりなんだ。長官に呪文をかけても、たしかに命じはしたらしいんだけど、それで先生を納得させられるかというと心許ないね」
「カストラの関与が"無い"ことを証明しないといけないんだから」
【セシア】
「不存在の証明は禁忌ね(ちょっと笑って」
【SG/ルカ】
「まったくだよ(苦笑」
【セシア】
「またの名を悪魔の証明か・・・(十字を切って」

【セシア】
「ねえ、もし本当にカストラ・・・が、ご子息を害したのかもって、考えたことある?」
【SG/ルカ】
「それは…でもモリアルトゥス師は」
【セシア】
「うん・・・私も少しだけ考えた」
【SG/ルカ】
「僕がこの話を持ちかけたときから、師は親身になってくださったんだ。まさかそんなことは」
【セシア】
「そうね、杞憂だとすぐに思ったわ」
「私・・・幼い頃、夜の廊下に悪魔がいるんじゃないかって怖かった」
「でも、友達の男の子に、そういう時ほど勇気を出してみなって教わったの」
「それで勇気を出して目を見開いたら、悪魔なんかいなかったわ」
「でも・・・目を開いて、本当に悪魔を見つけてしまったらどうすればいい?!」
【SG/ルカ】
「なにか…なにかあったんだね」肩を抱きます。
【セシア】
「恐ろしいことよ・・・まさかこんなことがあるなんて」
で、件の話を・・・してしまうかなあwま、のんきだし!(投げ捨て
【SG/ルカ】
「まさか! 僕らは、騙されている…?」
【SG】
知覚と人間知識で振ってみますか。難易度は6で。
【セシア】
「本当に和解するのなら・・・このことを告げなければ」
失敗しにくいなあこれw
ArS1+3>=9 (【知覚】1, 〈人間知識〉2)
ArsMagica (1R10+3[1]>=9) → 0[0,9]+3 → 3 → 失敗
どっひゃーw
自信値消費ー。残り3
【SG】
では自信を持って言えますが、ルカは本気で驚き、動揺しています。
【セシア】
疑ってはないけどネ! セシアは、ね!w

【セシア】
「しかし・・・これが明るみになれば、お師様は破門を受けてしまうわ。一体どうすればいいの!?」
「お師様が罪を感じて、でも言えないと黙っているのかもしれない・・・でもそうじゃなかったら」
【SG/ルカ】
「落ち着いて。落ち着いて考えよう
【セシア】
ルカの手を握って、深呼吸します
【SG/ルカ】
「モリアルトゥス師がどこまで意図していたのかは分からない。ただ結果は結果だね。
【セシア】
「ええ・・・起こってしまったことは戻せないわ」
【SG/ルカ】
「僕らも、何をしたら良いことが起こるか考えよう」
【セシア】
「私、このことをガスパルス師に伝えないわけにはいかないわ・・・。そして、お師様にも、本意を訊かずにはいられない」
【SG/ルカ】
「しかし先生がこれを知ってしまうと、訴追にも動きかねない。君は本当にそれでいいのか」
【セシア】
「じゃあっ、罪もないガスパルス師のご子息はどうなるのッ!?」
「・・・ごめんなさい、でも・・・知らせずにいるべきだと思う? ルカ」
【SG/ルカ】
「それは…いや、弟子の君がそこまで思い詰めるのも分かる。ことがことだものね。
「ご子息のために、知らせようか」
【セシア】
「ガスパルス師・・・誠意をこめてお話して、少しでも時間をいただけないかしら」
「その間に、お師様に本意を訊いてみる」
いや、順序が逆かな?
【SG/ルカ】
「先生には僕が引き合わせる。モリアルトゥス師から謝罪でもあればあるいは…」
【セシア】
「・・・魔術団の掟を破った過失は免れることはできない」
「でも、今お師様が破門されてしまったら、カストラはおしまいだわ」
「マルコ、ジジ・・・みんな、路頭に迷ってしまう・・・。時間をいただければ」
知っちゃった以上、ガスパルスにすぐ知らせないと気が済まないけど、今モリがいなくなると困っちゃう板ばさみ的な。
【SG/ルカ】
「わかった。
「今の君を見て思うんだけど、先生も君の話を聞けば心を動かしてくださるかもしれない。
「これからガスパルス先生のところに行こう。そして二人で話をしよう」
【セシア】
「・・・そうね。そうしてくれると嬉しい」
「ごめんなさい、我侭を聞いてくれて」
【SG/ルカ】
「君のためなら何でもするさ。さあ、善は急げだ」
【セシア】
「私も。ええ、急ぎましょう」

舞台裏では……
【ガスパルス】
若いって素敵
なんかそういう気分ですよ
【MATRA】
ケルターメン、ヨー、メン
【ガスパルス】
まぁでも、普通に訴追するしかないわなぁ
ケルターメンは怖いですw
【MATRA】
でも犯人分かっちゃったし・・・
【SG】
あとは証拠の問題ですね
【セシア】
モリさんにケルターメン挑むのは相当ヤバイw
【MATRA】
謝罪で済めばいいねぇー
【SG】
ルカは考えが甘いです

ガスパルス、長官にマトラとの密約を認めさせるの巻

【SG】
一方そのころガスパルスは。
【ガスパルス】
ゲラルデスカ長官と話を
【SG】
ではガスパルスのサロンで、奥の小部屋にでもご案内してという感じでしょうか。
【ガスパルス】
では、奥の部屋に通して
「先の海戦の被害は、どれほど復旧しましたかな?」
といったことを聞いてみます
【SG】
被害の復旧を判定します
回復判定で、重傷からなので1季節に1回振ります。
ars+6 (【体力】1+〈外科処置〉5)
ArsMagica (1R10+6) → 2+6 → 8
安定の難易度(9)にも達していないので、危篤になります。
【ガスパルス】
思わしくないわけですね
【SG/ゲラルデスカ】
「さっぱりです。船はともかく兵士の看護が…。あの藪医者ども」
【ガスパルス】
「そうですか」
「いや、今や私はこのピサとは切っても切れぬ仲でございます」
【SG/ゲラルデスカ】
「思えば二正面作戦はやはり無理だったのですよ。アレッサンドロ殿も納得しています。ここは一旦フィレンツェと和議を結ぼうかと」
【ガスパルス】
「和議、ですか、不利な内容になるでしょうな」
【SG/ゲラルデスカ】
「やむをえんでしょう。まさかジェノヴァの方と結ぶわけにはいきません」
【ガスパルス】
「ごもっとも」

【SG/ゲラルデスカ】
「しかしジェノヴァといえば、例の消えた艦隊…。まったくどうしたものやら」
【ガスパルス】
「そのお話です」
「実は、その消えた艦隊が何者による仕業が、心当たりがありまして」
【SG/ゲラルデスカ】
「なんですと!!」
【ガスパルス】
「魔術団にかかわることですので、仔細をお話することは勘弁いただきたいのですが」
【SG/ゲラルデスカ】
「それで、あれを食い止める方法はあるのですかッ?」
【ガスパルス】
「ときに、コルシカ島のジェノヴァへの抵抗勢力についてはどの程度ご存知で?」
まぁマトラって知ってる?って話です
【SG/ゲラルデスカ】
「密偵は放っております。なんでも一隻の船がジェノヴァの艦隊と互角にやりあって、それに島民が勢いづいているとか」
【ガスパルス】
「その一隻の船の艦長と実は話をつけましてな」
【SG/ゲラルデスカ】
「なんと!それでどのような」
【ガスパルス】
「もし、ジェノヴァを叩く、ということであれば、条件によっては協力してもよい、ということで」
「消える艦隊についても、対応策を考えているとのことでした」
【SG/ゲラルデスカ】
「それは願ってもない話だ…。渡りに船とはこのこと。たいがいの条件なら呑みますぞ?」
「ところでその艦長は、信頼のできる男なのですか?」
【ガスパルス】
「我々マギは、その性別によって相手を図るような真似はしません」
「まぁ、わかっていただけましょう、その点も条件だと思ってください」
【SG/ゲラルデスカ】
「はてさて、世には奇天烈なこともあるもの。この際です、承知しましょう」
【ガスパルス】
「では、早速長官のご意思を船長に伝えておきましょう」
「具体的な詰めはそれからということで」
【SG/ゲラルデスカ】
「頼みます。くれぐれも丁重に。我々も艦隊の再建ができ次第、反攻に入るつもりではおりますから」
【ガスパルス】
「そうそう、傷病者についても、私の力が及ぶようであればご協力しましょう」
「それについても、お時間をいただきたく」
【SG/ゲラルデスカ】
「おお、それはありがたい。是非ともお願いいたしますぞ」
【SG】
会談はこんなところでしょうか。
【ガスパルス】
そうですね、早々に行動を、ということでそこで切り上げます

舞台裏では……
【セシア】
女とは思いもよらぬ世俗マン(5・7・5)
【MATRA】
偉い人には分からんのですよ
【セシア】
しかし、強制されたとはいえ、息子を殺しておいて平気で付き合える長官もツラの皮あついねい
【SG】
はい。史実でも、ろくな死に方しなかったようです。

【SG】
秋の季節行動です。

マトラ

Creo Auram (Rego)(創る/大気を/操る)20レベル "防護の旋風"
術者の周囲を風が高速で回転する。視界悪化の他、近接すると[サイズ+ストレスダイス]で9以上出さないと倒される。近接攻撃に-3, 遠隔攻撃に-9ペナルティ。(基本3, +1接触, +1集中, +2不自然, +1Rego)

【SG】
研究値はいくつになりますか?
【MATRA】
ArS1+14>=1 (【知性】2, 〈魔術理論〉5, Cr5, An2, オーラ0, 形状/材質0)で良いんですかね
ArsMagica (1R10+14[1]>=1) → 4+14 → 18 → 成功
【SG】
式はそれで合っています。ダイスを振らず、An2のかわりにAu8ですから、ちょうど20になりますか。
この合計がレベルに達していれば(今回は達しています)、呪文を憶えられます。
【MATRA】
以上です

セシア

【セシア】
●秋・充填品作成
「Rego Corpus 20:人体を500ペースまで直ちに転移させる(1ペース=0.9m)」
基本25(【知性】3, 〈魔術理論〉4, Re5, Co10, オーラ3)研究室10(すべて+4、Re+2、Co+2、魔術物品+2)形状4(ブーツ)欠点-3(研究書巻なし)
(研究値36-レベル20)/5=4(切り上げ)
以上により4回分の充填品が完成。名付けて「一息千足のタレーリア」
【SG】
おお、了解しました。作成完了です。

ガスパルス

【SG】
傷病者の治癒促進ということであれば、CreoとCorpusの領分です。
【ガスパルス】
得意ではないのですけどねw

負傷した水兵の治癒促進を充填品で行います。
>ヒヤシンス 2 治癒
あたりを材料にし、さらにルカを助手に入らせて、Creo Corpus(創造/人体)の
CrCo20 (基本2, +1接触, +3月, +2集団)
に対して
研究値31(【知性】2, 〈魔術理論〉5, Cr9, Co5, オーラ3, 形状/材質2, 助手5)
という辺り。「月が満ち欠けするまで回復判定に+3ボーナス」が3回分出来上がり、重傷の判定に必要な1季節をなんとかカバーできます。

【SG】
ピサの船員の回復判定を振ってしまっておきます。
まず危篤からの回復。
ars+6 (【体力】1+〈外科処置〉5)
ArsMagica (1R10+6) → 6+6 → 12
重傷に戻りました。
ars+6 (【体力】1+〈外科処置〉5) / 夏の回復判定
ArsMagica (1R10+6) → 7+6 → 13
安定以上快方未満なので、悪化せず回復もせず。安定により次回+3。
ars+9 (【体力】1+〈外科処置〉5+安定3) / 秋の回復判定
ArsMagica (1R10+9) → 0[0,0] → Botch!
ボッチ時は体力や外科処置も加えられず、判定全体で0となりますので、また危篤行きです。
ars+6 (【体力】1+〈外科処置〉5) / 危篤からの回復。
ArsMagica (1R10+6) → 8+6 → 14
死にはしませんでした。重傷に戻ります。
冬はガスパルス作成のCrCo充填品が加わります。
ars+9 (【体力】1+〈外科処置〉5+魔法3) / 冬の回復判定
ArsMagica (1R10+9) → 0[0,9]+9 → 9
魔法のおかげでかろうじて安定には達しています。悪化はせず、安定により次回+3。

舞台裏では……
【セシア】
なんていうか、中世の怪我って大変だなぁw
【ガスパルス】
藪医者がいたものだw
【MATRA】
そんなもんでしょ
【ガスパルス】
まぁ名医のほうが少ないのは自明ですねぇ
ウォーハンマーよりましか
【セシア】
こうやってドムスの価値を証明しているのだねガス師。

マトラ、脅迫状を送るの巻

【MATRA】
マトラとしてはモリアルトゥスに脅迫状を送って、セシアを人質として預かろうと思っていました。そうすればセシアとマトラの関係が成形出来るかなとかなと。

「拝啓 私からの手紙に驚いておられるだろうか?それとも来ると思っていただろうか?まあどちらでも良い。
 用件はジェノヴァの透明艦隊の事だ。私もはめられそうになったよ。あれはよく出来た魔法だ。感心したよ。
 何故私があなたが作ったと断定したかは教えられないが、あれはやり過ぎだ。ヘルメス法典を参照するまでも無く、世俗への干渉に引っかかると思うが。いかがなものかな?
 ついてはあなたの弟子でも人質として貰い受けたい。男はやめておくれ、名誉だの何だの言って死にたがるからね。女にしておくれ。彼女には一緒に船に乗ってもらう。そうすればあなたもついうっかりお目こぼしする事も無くだるだろうて。確約を貰えればいいので、あなたに出向いて頂いても構わない。
 この手紙を読んだらすぐ返事をした方がいいと思うよ。あたしはおしゃべりが大好きなんだ。ついうっかり話しちゃいけない奴に話してしまうかもしれない。時間はあまり無い。すぐ選択せよ。
 あと私の手のものがお宅のコブナントの近くに居る。手を出すな。別に監視している訳じゃない。私が良いと言うまでそこらに居る。
 ケルターメンなんて苦手な事させないでおくれ。影響が無くなればあんたの事は忘れるさ、以上
マトラ」

【SG】
モリアルトゥスからの返答は以下の通り。

・貴下の仰るような憶えは全くないが、研究員として迎えたいということならやぶさかではない
・それでよければ、追って支度をさせ、弟子のセシアに行かせよう
・セシアは若輩ながら優秀なマギである。相応の待遇をとられることを期待する
・お困りのようだから、セシアにも貴下の力になるように申し伝えておこう

【MATRA】
返事が返ってきた段階でガスパルスへ手紙を出します。

「拝啓
 モリアルトゥスには釘はさしておいた。ピサの状況はどうかな?
 弟子のセシアを送ってくる事になったよ。もし犬だったら消すが何か問題はあるかい?そうならない事を祈ってはいるがね。
 こちらは準備している段階だよ。そちらを待ってからだね。
 あとまあ一応協力する条件を飲んで頂きたい。ピサの艦隊の乗員にはあたし及びステラ号は存在しない事を徹底させておくれ。共に行動するかもしれないが、何も知らなかった事にしてくれないと、こちらとしても動きづらいね。何かあればまた手紙をおくれ。
マトラ」

マトラ、船乗り流の歓迎会でセシアを迎えるの巻

【SG】
時を遡って秋のこと。
マトラからモリアルトゥスに脅迫状が届けられました。
それを受けてモリアルトゥスは、セシアに行くように命じます。
【セシア】
では、それほど疑惑の育った時期ではなかったのですね。で、素直にハイと言うと。
【SG】
その際にモリアルトゥスからあった連絡は以下のとおり。
1) セシアが乗っているからといって、ステラ号が襲われなくなるわけではない。
2) マトラが本当のところどこまで掴んでいるのかを調査せよ
3) 機会があれば、透明化の魔術物品を破壊して証拠を消せ。
魔術物品の外見は、ジェノヴァの守護聖人を彫刻した小像だそうです。片手に収まるくらいの大きさで、聖人の差し出した掌の部分に、石英が填めこまれています。射程は接触であり、(少なくとも使うときには)現場の人間が持つはずだ、とも教えてくれます。
その上で、脱出用の充填品を渡してくれます。誘導呪物を包んで海に投げ込むと、そのつながる先にテレポートするというもの。

舞台裏では……
【MATRA】
いや、ほんとに脅迫状だね。自分で書いててそう思った。
うわ、スパイ
腹黒、ポンポコ
【ガスパルス】
まぁこのへんはさすがというか
【MATRA】
モリが来たら殺すはずだったのにな
【SG】
あぶないあぶない…

【セシア】
拝承しました。
信用されて嬉しくもあるんですが、どうもあからさまに法典に違反しているようで、そこは悲しくなります。
【SG】
では春のはじめ、セシアはステラ号に迎えられた、ということでよいでしょうか。
【MATRA】
はい
【セシア】
そっちに行けばガスパルスとも会えるのは、ルカから聞いているでしょうしね。
【MATRA】
どうなんでしょ?
【SG】
もしガスパルスが密約のことを話してくれていたら、ルカはそのように甘く観測します。
【MATRA】
はい
出迎えます
「良く着たな」
【セシア】
「お初にお目にかかります。カストラのセシアです」
「師モリアルトゥスの命により、出向しに参りました」
【MATRA】
「マトラと言う、よろしく頼む」
【セシア】
「こちらこそどうぞよろしくお願いします。・・・この船がコヴナントということになるのですか」
【MATRA】
「あーそうさ」
「研究室は船長室にある」
【セシア】
「(オーラが貯められないのに・・・すごい自信だわ)」
【MATRA】
「今日はあなたの歓迎会をする」
【セシア】
「そんな、申し訳ないです、わざわざ」
【MATRA】
「いやなに、水夫たちには一切手を出さないように行ってある」
【セシア】
「えっ(手を出されるとか思いもよらなかった顔で」
【MATRA】
「なにかあれば、私か副長のマニエルに言っておくれ」
【セシア】
「はあ、助かります。私のためにわざわざ、ご丁寧にありがとうございます」
【MATRA】
「紹介しよう、マニエルだ」
【SG】
マニエル「お初にお目にかかります。船のことは何なりと」
【セシア】
「こちらこそ、ご迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いします
【MATRA】
「まあ今日は楽しもうじゃないか」
【セシア】
「は、はい(カストラ風のお上品な歓迎会を想定しつつ」
【MATRA】
「ここには部屋を用意している、荷物を解いとくれ」
「知らせがあるまで就航はしない」
【セシア】
「ありがとうございます」
で、荷解きを始めます
「(きちんとしたドレスを持ってきてよかった)」
【MATRA】
少なくともしらみのいないベットがあります。
【セシア】
「結構覚悟してたけど、話に聞く木賃宿なんかよりいいみたい」
【MATRA】
大体夜半頃マニエルが呼びに来ます
【セシア】
「やっぱり船長が女性だからかな。はい、今参りますので」

【セシア】
と、小奇麗なドレス姿で出ます
【MATRA】
で食堂に行くと男だらけ
【セシア】
「わっわっ」
【SG】
水夫「おお〜」どよめく
【MATRA】
水夫「別嬪さんだな」
【セシア】
「えっ、わっ、なにこれ」
【MATRA】
「馬鹿やろう、アヒルに変えられちまうぞ」
【SG】
水夫「ええ? この子が船長みたいになるんで?」
【セシア】
「いえっ、あの、私はAnは不慣れですし、そもそも他人様にMuをかけたことなんて」
【MATRA】
マトラ「ようこそ、こちらへ」
【セシア】
「は、はい・・・」
【MATRA】
「いやいや、気にしないどくれ」
「野郎ども、今日は無礼講だ」
【SG】
水夫たち「おお!!」
【セシア】
で、動揺してスカートの裾踏んですっ転ぶと。
【MATRA】
「大丈夫かい?」
【セシア】
「ひー、は、恥ずかしい。ブレイコウってなんですか?」
【MATRA】
「まあ、のめや、歌えやさ」
【セシア】
「(う、歌! ご飯食べながら歌!?)」
【MATRA】
「まあのんどくれ」
【セシア】
「は、はあー」
ぐっとやって「つ、強いこれ!」
【MATRA】
「あはは、原種そのままだからね」
「自家製だよ」
【セシア】
「割ってらいんですか!?」
【MATRA】
「いや、そのままぐいっと」
【セシア】
「(ぶ、文化が違う・・・!)」

【MATRA】
水夫「じゃ、私目が一曲」
「誰か、伴奏しな」
【SG】
水夫「ま〜ってました。マリオの十八番!」
【MATRA】
「ろれつが回んなくなる前に早くやっとくれ」
【SG】
一人の水夫がギターをかきならします。
【セシア】
「(手法が出鱈目だわー!)」
【MATRA】
「セシア、こういうのは始めてかい」
【セシア】
「は、はい(こくこくと頷いて)」
【MATRA】
「まあ船乗りなんざこんなもんさ」
【セシア】
「こんなものなんですか!?」
「ついていけるのかしら・・・」
【MATRA】
「海の上じゃ金使いたくとも使えないだろ」
「だから陸の上じゃこんな感じさ」
【セシア】
「(海の上だともっとすごいのかな・・・)」
といいつつ酔いもあって、そのうち喜んで混ざり始めるのでしょう
【MATRA】
「長旅で疲れたろう、今日はもう休むがいいさ」
と宴会は続くのでありました。
【セシア】
「いえっ、マリオさんの挑戦を受けたからにはっ休んだら無礼にっ(酔ってる」
そのうちぶっ倒れでもして、船室に放り込まれて終了と

ガスパルス、若い二人に罪と裁きを説くの巻

【SG】
少し時間を巻き戻して、先ほどのセシアとルカのシーンの続きにあったことなぞ。
【セシア】
緊張と寒さに震えながらルカとドムスの扉をくぐりましたと。
【SG/ルカ】
「大丈夫。偉大な方だけど話しやすいから」ちょっと微笑んで。
【セシア】
「(青ざめながら笑って)また意地悪ばかり言って」
【SG/ルカ】
ルカはガスパルスの研究室をノックし、「ルカです。入ってもよいでしょうか」と告げます。
【ガスパルス】
「戻ったか、まぁ入れ」と
【SG/ルカ】
「失礼します。今日は先生に是非ともお引き合わせしたい方がありまして」
【ガスパルス】
「ほぉ、どなただね?」
【SG/ルカ】
「トレメーレ派のセシア嬢です」
【セシア】
「待って頂戴、ルカ」
と、紹介しようとするのを押しとどめて
進み出て
視線を向けられないように頭を垂れて、魔術の身振りを行えないように掌を上に向けて、いつでも切り落とせるようにうなじを見せて、跪きます。
「ヘルメス魔術団、祖師トレメーレの教えを学び、教父にモリアトゥルス。魔術の家はカストラ。世俗の家はメディチ。名をセシアと申します」
「話に聞きしガスパルス師にお目にかかり、恐悦至極にございます」
【ガスパルス】
「・・・顔を上げて、まぁそこの椅子にでも腰掛けなさい」
【セシア】
「・・・失礼致します」
でも椅子ではなく床に座っています
【SG】
ルカもその脇に座りましょう。
【SG/ルカ】
「今日は先生に折り入ってお話とお願いがあります」
【ガスパルス】
「そうだろう」
「話してみなさい」
【SG/ルカ】
「15年前に先生がご令息を亡くされた事件についてです」
【ガスパルス】
「ほぉ・・・」続きを聞きます
【SG/ルカ】
セシアの調べた結果を正直に伝えます。そして、
「モリアルトゥス師のなしたことは許されることではございません。
いずれ裁きは必要でございましょう。それは我ら両人とも分かっております。
しかしいま師が破門されれば、カストラの者たちはみな路頭に迷うこと必定。
師のご意図もいまだ不明です。いましばらくご猶予をいただくことはできないでしょうか」
とひといきに。
【ガスパルス】
「ふむ・・・」
「まぁ、カストラにも知らぬ顔ばかりというわけでもないがな」
「しかし、時間を稼いでどうするつもりだね?」
「意図を調べて、それに温情でもかけようと?」
【SG/ルカ】
「先生は広い度量をお持ちです。謝罪なりとあればせめて幾分のお慈悲を…」
【ガスパルス】
「ルカ、お前はまだ若い
慈悲でこの問題は片付かんよ
もし、モリアルトゥスが熟慮の元、起こした行動だとして
それを考慮に入れた上で罪を法に照らせばそれが軽くなるとでも?」
【SG/ルカ】
「それは…」口ごもってしまいます。
【ガスパルス】
「わしはモリアルトゥスは憎い」
「モリアルトゥスに率いられるもの達もな」
【セシア】
「・・・ならば慈悲でなく処罰なら如何でしょうか」
【ガスパルス】
「ふむ」
【セシア】
「・・・わが師モリアルトゥスが、カストラのために非道を犯したというのなら、そのカストラに身を預けきり、知るべきことを知らずにいた私こそ」
「師を非道に駆り立てさせ、ご子息を殺したのは私なんです! 私をこそお罰しください!!」
「しかしどうか、老いたマルコ、小さなジジ・・・カストラの者達を救う暇を!」
「かつてのご同輩ベルナルドも、今では研究室から出られぬ生活です、だからせめて・・・師モリアルトゥスが不在になり、カストラが瓦解せぬようお手をお貸しください」
「師とて、法典を犯し、このまま長としているわけにはいかぬと悟られるはず」
「ですが、今すぐでは、もはやカストラは滅亡してしまいます」
【ガスパルス】
「セシアといったかな」
【セシア】
「・・・はい」
【ガスパルス】
「私が言いたいのは罪は罪だということ」
【セシア】
「はい」
【ガスパルス】
「それを犯したのはモリアルトゥスであり、カストラではない」
【セシア】
「! ・・・では」
【ガスパルス】
「もちろん、罪が暴かれる中で、罪人が新たに見つかればそれは裁かれようが」
「それは犯した罪によって裁かれるのだよ」
【セシア】
「・・・はい。」
【ガスパルス】
「そして、時間はない、モリアルトゥスを放っておくわけにも行くまい」
「とにかく、調べるなら早く調べることだ、協力はしてもらえるのだろう?」とセシアに
【セシア】
「はい」
「師とて、わかって頂ける筈。罪を悟るその暇を」
【ガスパルス】
「まぁ私は悟るとは思ってはいないがね」
【セシア】
まあセシア、あんまのんきじゃないんで、ここらでかましとかないとw
【ガスパルス】
「どちらにせよ、裁きは裁きであるし、証拠や証人も必要だ」
【セシア】
「はい。それについては全霊を尽くす所存です」
【ガスパルス】
「うむ」
【セシア】
「ただ・・・春よりステラ号のマトラ様の元へ遣わされる予定なのです」
【ガスパルス】
「マトラ殿とは知らぬ中でもない、それはこちらから伝えておこう」

【ガスパルス】
「ルカ、お前に前から言おうと思っていたことがあってな」
【SG/ルカ】
「はい。なんでしょう」
【ガスパルス】
「以前に、二人の仲について言ったな、認めないと」
【SG/ルカ】
「はい、そう仰いました」ちょっと目を見返して。
【ガスパルス】
「お前は、自身ではどう考えているかは知らんが、まだ思慮も足りぬし、知識においては言うに及ばん」
【SG/ルカ】
「はい。それは先生の仰るとおりです」<担がれたばかり
【ガスパルス】
「そんな状態で恋愛と研究の二兎を追うことは無理だとわしは考えておる」
「しかしな、お前が一人前になれば話は別だ」
【SG/ルカ】
「一人前…?」
【ガスパルス】
「一人前になった時に適当な相手がおればと思っておったが、こちらのお嬢さんは一心な方だ」
「今回の件も含めて、お前の今後の働き次第ということだ」
「適当な相手は、まぁここに見つかっておるわけだからな」
【セシア】
では赤面します
【SG/ルカ】
「! このルカ、身を粉にして働きます!」
【ガスパルス】
「まぁ言葉だけにせぬようにな」

【セシア】
ではそんな幸せな場を辞する前に、ちょっとガスさんに訊きます
「ガスパルス師様、もしよろしければ、ご子息のお顔を拝見しても・・・?」
【ガスパルス】
「ふむ・・・まぁよいだろう」といって、そうですね、机の上の箱を開けると中に といった感じで
【セシア】
で、拝見すると
「・・・!!」と凍りつきます
【SG/ルカ】
「セシア…?」
【セシア】
わなわなと震えて
「私の廊下の悪魔を退治してくれた男の子・・・」
「コヴナントで、一番勇気のあった子」
「私、この子を知ってた・・・! アウレリオ、彼の名前はアウレリオ!」
「私、忘れてた・・・彼がどうしていなくなったのか、忘れてた・・・!」
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・!」
で、肖像を抱いて泣き崩れます
かまわなければ、ガスパルスの膝にすがりつきたいなー
【ガスパルス】
ではまぁ、両手を取って「息子のことを覚えてくれているものがおったとは」
【セシア】
「ごめんなさい、あんなに私と遊んでくれたのに・・・!」
【ガスパルス】
「あの子の親として、思い出してくれたことをうれしく思う、いつかあの子の話を聞かせてくれるかね?」
【セシア】
「アウレリオは、メディチの冷たい家からコヴナントにきて、不安だった私を勇気づけてくれたんです」
「その話を、いつか・・・!」
【ガスパルス】
「ああ、ああ、アウレリオは明るい子だったからね、その時はゆっくりと聞かせてくれ」

舞台裏では……
【MATRA】
僕らの結婚をお許し下さい
【SG】
言われてみれば(笑)
【セシア】
ガスさん的にはそう思ってるかもしれないw
【ガスパルス】
まぁなんか下手なこといったら怒ればいいかーくらいにはw
【セシア】
波平レイジくる!
【MATRA】
お父さんは許しませんよ

【SG】
そもそもの最初はルカが思いきって、コヴナントの友好のことをモリに持ちかけて(先生には怒られるので内緒に)、それをモリに利用されたという感じなのです。
【セシア】
たぶん、文通でモリさんのことを褒めちぎったセシアにもいくばくかの原因はあるだろうなー
【MATRA】
恋する二人には何も見えないのですよ

【ガスパルス】
門限や合う回数は制限するけど、まぁ付き合うのは止めないと
そういう奴ですよw
【セシア】
ナイスパパの構えじゃね
【MATRA】
じゃ粉にしてやろう、えいっ
【ガスパルス】
まぁ締め付けて暴走するという被害を抑えるためともいう
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