コヴナント作成パック

 コヴナントの作成は、美点と欠点の代わりに特典と設定を取ったり、経験値の代わりに建設値を割り振ったりと、キャラクターの作成によく似ています。ただ、建設値が(特に夏以降の季節では)かなりの量になるため、慣れていないと割り振りが大変に感じられるかもしれません。
 そこで、建設値30ptを「1パック」と位置づけて、パック単位で選択することにより、手早く(&大雑把に)コヴナントを作成できるようにしては、と考えました。あまり上手く出来ていない部分もあるのですが、そこはお使いの皆様の手で、それぞれに微調整したりアレンジしたりしていただければと思います。


■前提■

 最初に、割り振り可能な建設値を確認します。コヴナントの季節、そしてコヴナント内でのキャラクターの地位によって変動し、基本ルールブック第6章に表があります。

 次に、建設値30ptを1パックと定義します。建設値300ptのコヴナントなら、10パック割り振れるわけですね。この記事の様々な選択肢は、いわばパック単位のセットメニューで、各項目についてパックを消費して取得していきます。全部のパックを使い切ったら、基本ルールブック第6章に基づいてお好みの微調整を行って、建設値割り振り完了!となります。

■パック■

◇教本◇

 教本はコヴナントの「のびしろ」のメインとなります。ただし、世俗の学術技能に関しては、〈教授〉持ちの教師の方が効率が良いので、教本は術法や秘儀技能をメインに取ることになります。(無論、一般技能や戦闘技能、果ては超常技能や呪文習熟にも教本は存在しますが、優先度は低いでしょう)。

  • 各1パック消費
    1. 術法の大全書(上限レベル20, 品質10)×1冊
    2. 術法の大全書(上限レベル15, 品質15)×1冊
    3. 術法の大全書(上限レベル10, 品質20)×1冊
    4. 術法の大全書(上限レベル10, 品質10)×1冊 + 技芸書(品質10)×1冊
    5. 術法/技能の技芸書(品質10)×3冊
    6. 技能の大全書(上限レベル7, 品質10)×1冊
    7. 技能の大全書(上限レベル5, 品質15)×1冊
  • 2パック消費
    1. 技能の大全書(上限レベル3, 品質16)×2冊 + 技芸書(品質10)×1冊
  • 3パック消費
    1. 技能の大全書(上限レベル8, 品質11)×2冊 + 技芸書(品質10)×2冊

※091027:具体的な著者/書名の決定には「マギ命名機」「書名maker」もお役立てください。※

◇人材◇

 コヴナントで召し抱えているNPCがこれに当たります。

 特に有用なのが教師で、年あたり2季節、自分の持つ技能を教えてくれます。【交渉】と〈教授〉が高い人物ならベストですが、そうでなくても「訓練」で実施すればOKです。

 なお、教師にせよ専門家にせよ、年齢によって技能値の上限が生じます。ゆえに、経験豊かなベテランを雇った方が有利ではあるのですが、一方で年寄りは寿命が来るのも早く、後継者の手配が必要になります。そして後継者を育てるために季節を使うと、肝心のマギたちに教える季節がなくなるというスパイラル。延命儀式を施してやれば時間的猶予は増えますが、そのためにはウィースが必要…。

  • 各1パック消費
    1. 教師3人セット
      • 学者(36〜40歳)
        【交渉】3, 〈教授〉7, もっとも高い技能値7(〈ラテン語〉〈自由学科〉〈哲学〉〈教授〉)
      • 妖精博士(30〜35歳)
        【交渉】0, 〈教授〉0, もっとも高い技能値6(〈妖精界知識〉〈霊視〉)
      • 武芸師範(36〜40歳)
        【交渉】0, 〈教授〉0, もっとも高い技能値7(〈片手武器〉〈弓〉〈指揮〉)
    2. 専門家6人セット
      • 職人(30歳以下)×3人
        もっとも高い技能値5。コヴナントの維持費を低減。
        ウェルディーティウス派の鍛冶手伝い(forge companion)として研究値に+1/人数。
      • 隊長(36〜40歳)
        もっとも高い技能値7。グロッグや召使いの忠誠度に影響。
      • 執事(30歳以下)
        もっとも高い技能値5。グロッグや召使いの忠誠度に影響。
      • 監督(30歳以下)
        もっとも高い技能値3。グロッグや召使いの忠誠度に影響。

◇ウィース◇

 ウィース源と在庫の2種類があります。どちらもそれなりに欲しいところ。

  • 各1パック消費
    1. ウィース源2ポーン/年×3つ
    2. ウィース源3ポーン/年×2つ
    3. ウィース源6ポーン/年×1つ
    4. ウィース在庫10ポーン×15
    5. ウィース在庫15ポーン×10
    6. ウィース源1ポーン/年×5つ+ウィース在庫5ポーン×5
    7. ウィース源2ポーン/年×2つ+ウィース在庫10ポーン×5

※091027:物理的な形状の決定には「ウィース源ストック」もお役立てください。※

◇定式呪文◇

 魔術物品は研究書巻/現物ともに次項でまとめて扱うことにして、ここではまずは定式呪文の研究書巻です。
 定式呪文として修得する目的は、大まかに言って「力量的に即興では起こせない場合」と「負荷のかかる状況(神聖オーラ内/詠唱省略/etc...)での行使が想定される場合」、そして「高い突破力を求められる場合」あたりでしょうか。そういった呪文を中心にチョイスしていくとよいと思います。

 設立(など)から10年経過していない場合には25レベル以下、50年経過していない場合には40レベル以下に制限されることに注意。それに合わせて下記のセットも、無印は25レベル以下、上級は40レベル以下で、それぞれ構成しています(無印を取っておかないと上級を取れない、ということはありません)。

 「お役立ちセット」は、無印からさらに精選したセットです。迷ったときはこれでどうぞ。

※091027:レコードシートに記入済みのものも作りました※

基本セット:pdf / xls
上級セット:pdf / xls

◇魔術物品◇

 魔術物品を選択する目的は、「術者以外が使える(その術法が苦手なマギでも追随できる。グロッグに持たせて一度に多数使うことも)」と「永続化できる(術者がついていなくてよくなる。持続に上限を課せられがちな創造/変成効果に特に便利)」といったあたり。そうでなければ、定式呪文の方が安価で済みます。

 ここでのパック消費には2パターンあります。

  1. 呪付済みの現品のみ:1パックあたり1セット
  2. 研究書巻のみ:1パックあたり2セット

 3パック消費すると2セット分の現品と書巻を手に入ることになります。もっとも、研究書巻で作れる力量があるなら現品はいらないのが普通ですし、逆に作れないなら研究書巻があっても(少なくとも当座は)意味がありません。

 設立年数とレベル制限、それに基づいた上級セットの位置づけは、定式呪文の項と同じです。


■モデルコース■

 春コヴナント(建設値240-300)と初夏コヴナント(建設値840-900)のそれぞれについて、モデルコースを用意してみました。

■春コヴナント■

◇教本◇

  1. 春コヴナント向けコースA(4パック消費)
    • 術法の大全書(上限レベル15, 品質15)×4冊
  2. 春コヴナント向けコースB(4パック消費)
    • 〈パルマ・マギカ〉大全書(上限レベル5, 品質15)
    • 術法の大全書(上限レベル10, 品質10)×4冊
  3. 春コヴナント向けコースC(4パック消費)
    • 〈魔術理論〉大全書(上限レベル5, 品質15)
    • 〈パルマ・マギカ〉大全書(上限レベル5, 品質15)
    • 術法の技芸書(品質10)×6冊
      なるべく早めに他のコヴナントと蔵書交換して大全書を手に入れること。

◇人材◇

  1. 春コヴナント向けコースA(0パック消費)
    • なし
  2. 春コヴナント向けコースB(1パック消費)
    • 教師3人セット

◇ウィース◇

  1. 春コヴナント向けコースA(2パック消費)
    • ウィース源2ポーン/年×5つ
    • ウィース在庫5ポーン×10
  2. 春コヴナント向けコースB(2パック消費)
    • ウィース源2ポーン/年×6つ
    • 在庫なし

◇定式呪文と魔術物品◇

 2〜3パックぶん選択。上級セット選択不可。

■初夏コヴナント■

◇教本◇

  1. 初夏コヴナント向けコースA(12パック消費)
    • 〈魔術理論〉の大全書(上限レベル7, 品質10)
    • 〈パルマ・マギカ〉の大全書(上限レベル5, 品質15)
    • 術法の大全書(上限レベル20, 品質10)×2冊
    • 術法の大全書(上限レベル15, 品質15)×3冊
    • 術法の大全書(上限レベル10, 品質20)×4冊
    • 術法か技能の技芸書(品質10)×3冊
  2. 初夏コヴナント向けコースB(12パック消費)
    • 〈魔術理論〉大全書(上限レベル8, 品質11)
    • 〈パルマ・マギカ〉大全書(上限レベル8, 品質11)
    • 〈魔法界知識〉大全書(上限レベル3, 品質16)
    • 〈ヘルメス法〉大全書(上限レベル3, 品質16)
    • 術法の大全書(上限レベル15, 品質15)×6冊
    • 術法か技能の技芸書(品質10)×6冊
  3. 初夏コヴナント向けコースC(12パック消費)
    • 〈魔術理論〉の大全書(上限レベル7, 品質10)
    • 〈パルマ・マギカ〉の大全書(上限レベル5, 品質15)
    • 〈突破〉大全書(上限レベル5, 品質15)
    • 〈魔法界知識〉大全書(上限レベル3, 品質16)
    • 〈ヘルメス法〉大全書(上限レベル3, 品質16)
    • 術法の大全書(上限レベル15, 品質15)×3冊
    • 術法の大全書(上限レベル10, 品質20)×3冊
    • 術法か技能の技芸書(品質10)×4冊
    • 仮置きの〈突破〉を〈妖精魔法〉などに変えれば、さまざまな流派や秘儀結社に対応できます。

◇人材◇

  1. 初夏コヴナント向けコースA(1パック消費)
    • 教師3人セット
  2. 初夏コヴナント向けコースB(2パック消費)
    • 教師3人セット
    • 専門家6人セット

◇ウィース◇

  1. 初夏コヴナント向けコースA(7パック消費)
    • ウィース源6ポーン/年×3つ
    • ウィース源4ポーン/年×3つ
    • ウィース源3ポーン/年×2つ
    • ウィース在庫10ポーン×15
  2. 初夏コヴナント向けコースB(7パック消費)
    • ウィース源6ポーン/年×4つ
    • ウィース源3ポーン/年×4つ
    • ウィース在庫15ポーン×10
  3. 初夏コヴナント向けコースC(6パック消費)
    • ウィース源6ポーン/年×5つ
    • ウィース在庫10ポーン×15

◇定式呪文と魔術物品◇

 9〜10パックぶん選択。上級セットも選択可。


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