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 初見で思いつきづらい、ルール活用の小さなコツなどを集めてみました。


■巨大化の効用

 Animal 魔法や Corpus 魔法において典型的にみられる事柄なのですが、Perdo 使いを相手どった際、その形相の基本を越えるサイズをもつことは大いなる強みとなります。たとえば、Animal/Corpus の基本サイズは +1以下ですから、+2以上のサイズの持ち主には、サイズ割り増しを織り込んでいない通常の Animal/Corpus 呪文は効かないのです。

 小の一般美点《大柄》でサイズ+1、大の一般美点《巨人の血脈》でサイズ+2ですから、コストの大小の差はここにも反映しているのですね。そしてまた、MuCo でサイズを+2以上にもっていくことも当然考えられます。サイズを1点増やす MuCo の術式は呪文の例にあるとおり基本3、2点増やすのは載っていないのですが基本5くらいか?

 ただし、精神は大きさをもたないため、Mentem は基本サイズに影響されず、いくら身体のサイズを上げても無駄です…。

■屋外での範囲攻撃

 相手がひとかたまりの「集団」になっているならよいのですが、そうでないと、対象パラメータが「部屋」→「建物」→「境界」という段階になってしまい、区切りのない屋外では範囲攻撃に苦労します。相手の姿を捉えられず、直接の対象に取れない場合は尚のこと。

 こうしたとき、対象を直接指定しなくてはいけない Perdo 魔法ではどうしようもありませんが、Ignem をはじめとした媒体による攻撃なら抜け道があります。「サイズ」の割り増しを加えて、危害を及ぼす媒体の規模を大きくしてやればよいのです。ArM5 の PeIg25"極寒招来/Conjuration of the Indubitable Cold" や HoH:S の CrIg50"フェニックスの最後の飛翔/Last Flight of the Phoenix"に実例がありますが、Ignem の場合おおむねサイズに2強度割り増しで10ペース範囲が相場の模様。

 あとこれはあくまでもおまけですが、ビョルネール派にかぎっては、HoH:MC所収の流派秘儀《感触魔術/Sensory Magic》を伝授されていると、対象パラメータとして「臭い」「物音」「風貌」などを取れるようになります。スカンクの心獣で「風下に立ったうぬが不運よ!」とか、やってみたい方はどうぞ。

■魔法知覚の多数付与

 Intellego 魔法は、対象パラメータに一連の魔法知覚(味覚・触覚・嗅覚・聴覚・視覚)をとることができます。これらはピンポイントで対象を指定しなくてよい点で大変便利で、さらに、射程パラメータを「接触」以上に上げれば他者にも魔法知覚能力を持たせられますが、あえて言えば問題が一つ。通常の対象パラメータと両立できないため、一度に一人ずつしかかけられないのです。

 予めドーピングしておけるならよいのですが、そうでない状況に備えたいときには、ルール通りにいくと、Intellego を制約術法にした Muto Mentem 魔法で構成することになります。ただこれが、ガイドラインをご覧になるとお分かりのとおり、相当な高レベルになってしまう場合がほとんどで、必ずしも実用的とはいえません。

 おそらく一番手っ取り早いのは、通常の魔法知覚効果を充填品として作成し、みんなに配っておいて、急場には各自自分のぶんを一斉に発動してもらうことです。二回目以降の作成では研究書巻がありますから、かなりの量産がきくはず(ちなみに充填品の量産は、レベルが高い品ほど効果大です)
 また、簡易魔導器として構成できるだけの研究値がもしあるならば、並行作業のルールと研究書巻のルールをフル活用して1季節に2個ずつは作っていけますから、長期のサガで頻用する戦術なら、そちらも効果的でしょう。

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