自信値

 自信値は使い捨てですが、ダイスを振る判定なら何でも使うことができます。しかも、ダイスを振った後に、使うかどうかを選べるのです。

 使い道ではまず、第四版でもそうでしたが、複数の技能判定で高い目標値を要求されそうなキャラの場合、なまじそれぞれの値を中途半端に伸ばすより、自信値で全体を底上げした方が安定します。
 また、第五版になって公式には消えた用語である「自然抵抗/natural resistance」。主として精神魔法などに適用され、たとえ魔法抵抗に負けても、性格判定で一定の達成値を出せれば、魔法の影響をはねのけられる、というものです。現在では基本的に自然抵抗の余地なく魔法がかかってしまうのですが、第五版でもサプリメントなどではそうした執行猶予のついた特殊能力を稀にみることがあり、そうしたケースでは自信値による上乗せが効果的です。(性格判定には美点《鼓舞》ももちろんありますが、頻度の低いこれ目当てで取る意味は薄いです。やはり対人影響目当てで取るべき美点)。

 自信値の効用は、自信度(=一度に使える点数の上限)が高いほど高まりますから、上記のような用法を想定しているキャラクターなら美点《確固たる自信》を取っておきましょう。自信度1と2では、ここぞというときのプレイ感に大差があり、そして自信度は滅多に上昇しないのですから!(なにせ、師匠にしごき抜かれるテュータルス派の15年間の徒弟年季と同程度の経験が必要なのです。サガの終盤にようやく1点上がるくらいでしょう)。 そうでなくとも、《確固たる自信》はわりとキャラクターを選ばず確実に力になる美点で、私もポイントが余ったときなどには安全牌としてよく勧めています。

 また、使い捨てということで案外使い惜しみしてしまいがちですが、基本ルールブックのガイドでは「セッションごとに2点か3点得られるのが普通」となっていますから、そのくらいは毎度使っても困らないはずです。どしどし使っていきましょう。

 あとは余談ですが、『異界の諸力:地獄界』(RoP:Infernal) では、罪に溺れた行為をすることで自信値を獲得するルールが掲載されています。悪魔崇拝者は大量の自信値をもっていますから注意が必要。
 また一方で、目を神聖界に転じても、『異界の諸力:神聖界』(RoP:Divine) の《真の信仰》の改訂ルールで、真の信仰の持ち主は毎朝信仰度に等しい点数の信仰値を補給され、これは自信値と同じようにも使うことができます。しかも連中は、信仰度2(信仰)・信仰度3(希望)・信仰度5(愛)の各段階で特殊能力を得るのですが、このうち「希望」の中には、信仰度を判定上乗せに使用した場合のボーナスが2倍(つまり1点あたり+6!)というのが含まれています。信仰度3なら一日一回+18ボーナスというメガトン級。こっちも怖ぁ〜。

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