No.11 イェルビトン派 A

美神の祝福を手放さず。

全体像:

 人間社会との交流を重んじるイェルビトン派に属し、貴族出の絶世の美男子/美姫です。家門には短命の呪いがかけられており、これを打開したい家側と天禀持ちを確保したい師匠の利害が一致し、魔術団に送り込まれて長寿儀式を研究しました。本人も折角の美貌を失いたくない一心で必死です。

 そうした背景もあって、法典で干渉を禁じられているとはいえ、一門との絆は健在で、魔術師であることを知られていなければ、俗世で貴族として接してもらうこともできます。イェルビトン派のお家芸である感覚や精神の魔法を使い、一門や魔術団の密使として暗躍することも少なくありません。

特性値:

【知性】+2、【知覚】+1、【魅力】+5、【交渉】+1
【筋力】-4、【体力】+1、【器用】+1、【反応】 0

美点と欠点:

  • 世俗の影響力:貴族の生まれで、血筋による敬意を受けます。
  • 老化が速い:家門にかけられた短命の呪い。通常の倍の早さで年をとります。
  • 過敏:自らの老いに神経質で、少しのことで大げさに反応します。
  • 魔術の専門分野:延命儀式では、低い方の術法を倍付けで計算します。
  • 穏和な天禀:マギは人間からも動物からも嫌われますが、そうした拒否反応を免除。
  • ウェヌスの祝福:人を惹きつけてやまない美貌です。異性との関わりに+3ボーナス。
  • 卓越:【魅力】が通常人の限界を超えて+5に上がります(適用済み)。
  • 貧弱:【筋力】が通常人の限界を超えて−4に下がります(適用済み)。
  • 病弱:蒲柳の質。病気や負傷からの回復判定に−3ペナルティ。
  • ひ弱な魔術:呪文や効果の突破力が半減し、魔法抵抗を破りにくくなります。

技能:

  • 母語:5
  • ラテン語:4
  • 魔術理論:5
  • パルマ・マギカ:2
  • 自由学科:2
  • 哲学:2
  • 魔術団知識:2
  • 策略:2
  • 貴族知識:2
  • 作法:2
  • 地域知識:2
  • 人間知識:3
  • 詐術:2
  • 魅惑:4
  • 認識:2

術法:

Creo:8、Intellego:8、Muto:8、Perdo:5、Rego:5

Animal:3、Aquam:5、Auram:2、Corpus:8、Herbam:3

Ignem:2、Imaginem:8、Mentem:8、Terram:5、Vim:3

魔術師の証:

優美な効果。

呪文:

  • MuIm15"姿変えの変装"
    対象人物の姿を、視覚/聴覚/触覚/嗅覚にわたって変える。ただし人間の範囲。(基本4, +1接触, +2太陽)
  • MuIm20"盗人の足跡を光らせ"
    スペキエース(感覚物質)を嗅覚→視覚に変換して、人物一人の残した汗の痕跡を見えるようにする。(基本2, +3視野, +1集中, +2集団)
  • CrMe20"遠き夢の記憶"
    対象の精神に一連の記憶を埋めこむ。[【知性】+ストレスダイス]で9以上を出すと偽物だと気づく。持続が過ぎると記憶は一旦消えるが、対象が後で「思い出したということを」思い出すことはありうる。(基本5, +1視線, +2太陽)
  • MuMe(Te)20"美しき思い出の水晶"
    対象の精神から記憶一つを水晶に物質化して取り出す。(基本5, +1視線, +2太陽)"
  • MuMe(Aq)20"思いの丈の水移し"
    対象の精神から、いま最も強く感じている感情を涙に物質化して取り出し、対象の目から流させる。(基本5, +1視線, +2太陽)
  • ReMe10"まどろみの誘い"
    対象は眠気を催し、数分間居眠りする。(基本4, +2声)
  • ReMe15"ユダの首吊り"
    対象は自分の犯した罪に自責の念を持ちやすくなる。(基本5, +1視線, +1陽径)
  • InIm25"遠方の光景の召喚"
    指定した部屋で起こっていることを見聞きできる。その部屋もしくはそこにいる人物に誘導呪物が必要。(基本1, +4誘導呪物, +1集中, +2部屋)
  • MuMe25"頼まれざる仕事"
    予定一つの記憶を創りだし、何度も反復することで、それらしい理由を推測させる。(基本5, +1視線, +3月)

その他:

35歳、自信:1/3、サイズ:0

プレイの指針:

 天禀の副作用でつまはじきにされてしまう他のマギと違って、俗世の人間や動物とまともに交渉をもてるのが最大の強みです。人類最高の美貌と高貴な身分、幅広い交渉能力も備えていますので、俗世との交渉が一番の見せ場になります。

 そのぶん魔術的にはあまり強力ではありません。修得している定式呪文を相手に気づかれないように唱えるのでも、現状の腕前では詠唱と身振りを完全に省くのは難しく、ささやき声と小さな身振り(合計−7ペナルティ)がせいぜいです。必要に応じてウィースを消費し、達成値を補っていきましょう。

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