No.8 雑集派 B

空の鳥に野の獣、いずれ親しき友ばらよ。

全体像:

 様々な土着の魔術伝統の集合体である雑集派のうち、動物たちを友として共に原野で暮らす、獣使いの系譜に属しています。

 獣使いの訓練は独特で、幼少のうちに人間社会から引き離し、動物たちの中で成長させます。そのため否応なく動物の言葉を話せるようになり(人語は苦手ですが…)、更に育てられた動物に関わる魔術を異常に発達させることになるのです。また、変身術師とも一線を画しており、動物を害する魔法の他、動物に変身する魔法も禁忌となっています。

特性値:

【知性】+1、【知覚】+0、【魅力】+1、【交渉】+2
【筋力】+0、【体力】+1、【器用】+0、【反応】+1

美点と欠点:

  • 動物理解:動物の言葉を話せます。
  • 野育ち:獣使いの修業の一環として、人間との接触を断ち、原野で獣と共に育ちました。
  • 動物を怒らせない:マギは誰からも嫌われますが、対動物にかぎりその拒否反応を免除。
  • 動物召喚:魔法的な呼び声でもって動物を集めることができます。
  • 魔術の専門分野:狼に関わる魔法では、低い方の術法を倍付けで計算します。
  • 生命直結魔術:生命を削って、即興魔法で望むかぎりの強度を起こすことができます。
  • 無秩序な魔術:即興呪文のレベルが詠唱前の想定から外れると、制御を失います。
  • 定式呪文が苦手:定式呪文の行使値に−5。儀式呪文と即興呪文はノーペナルティ。
  • 両立できない術法:MuCo(人体を変成)魔法とPeAn(動物を破壊)魔法は使えません。
  • 学習条件:関係した実物(Animalなら動物など)が眼前になければ学習できません。
  • 俗魔法使い:正統的なマギというより土着の呪術師に近いため、魔術団内で蔑まれます。
  • 反射神経:予期しない状況に遭った場合、考えるより早く反応してイニシアチブ値に+9。
  • 確固たる自信:健やかな自信に満ちています。自信度と自信値が上昇(適用済み)。

技能:

  • 母語:2
  • ラテン語:4
  • 魔術理論:4
  • パルマ・マギカ:3
  • 突破:1
  • 自由学科:1
  • 哲学:1
  • 魔術団知識:1
  • 動物理解:5
  • 動物の扱い:4
  • 動物召喚:4
  • 魔法界知識:2
  • 隠密:2
  • 生存術:2
  • 運動:2
  • 認識:3
  • 格闘:2

術法:

Creo:8、Intellego:8、Muto:8、Perdo:4、Rego:8

Animal:11、Aquam:4、Auram:4、Corpus:5、Herbam:3

Ignem:3、Imaginem:5、Mentem:3、Terram:3、Vim:3

魔術師の証:

遠吠えが聞こえる。

呪文:

  • CrAn25"狼の骨接ぎ"
    儀式呪文。狼一体の中傷を癒す。他の動物では軽傷を癒す。(基本20, +1接触)
  • MuAn15"貫けぬ絹の胴着"
    動物素材からなる品物を、切ったり貫いたりできないようにする(吸収値+3相当)。(基本4, +1接触, +2太陽)
  • MuAn20"小判の獣"
    動物のサイズを2点下げる。これにより、ダメージ値4点減少、耐久度の各段階が2点縮まり、防御値2点上昇。(基本4, +2声, +2太陽)
  • MuAn25"化け狼"
    触れた狼を任意の動物に変身させる。(基本5, +1接触, +2太陽, +1任意)
  • ReAn15"蛇の睨み"
    視線を合わせて集中しているかぎり、対象の動物は身動きできない。(基本5, +1視線, +1集中)
  • InIm10"獲物の匂いを嗅ぎ分け"
    見本と同じ匂いを嗅ぎ分ける。(基本3, +1集中, +2嗅覚)
  • PeIm10"草原の待ち伏せ"
    円内にいるかぎり、視覚/聴覚/嗅覚のスペキエース(感覚物質)が漏れず、外部から気づかれない。(基本3, +1接触, +2魔法円)
  • InAn30"狩人の感覚"
    物音を聞いた動物の姿や大きさ、主要な動機を感じ取る。(基本4, +2太陽, +3聴覚, +1姿と動機の両方)
  • PeVi15"Animalの呪糸ほどき"
    [25+ストレスダイス]レベル以下のAnimal呪文を解除する。(基本効果, +2声)

その他:

35歳、自信:2/5、サイズ:0

〈動物の扱い〉と同じ数の動物を指揮して攻撃/防御どちらかにその3倍の値のボーナス。

また、一日以内の距離から世俗の動物を呼び寄せることができる。[【交渉】+〈動物召喚〉+ダイス]で判定し、9以上なら1時間以内、12以上なら2分以内、15以上なら1ラウンド以内に到着する。数は〈動物召喚〉によって定まる(3ならサイズ-1を3頭、4なら同じく5頭、5なら同じく10頭。サイズが±1ごとに2倍/半減)

プレイの指針:

 ここでは狼を専門に考えていますが、任意で別の動物に差し替えてもかまいません。

 動物との会話時には、言語が〈動物理解〉で、各種の交渉戦術が〈動物の扱い〉で、それぞれ代用されます。両者にはすでに必要充分な値を備えていますので、〈動物召喚〉と組み合わせて、動物たちにいろいろ協力を頼んでみましょう。肉食獣であれば、何頭も指揮して集団戦術をとれば、大きな戦力になります。また、《生命直結魔術》は高レベルの効果を幅広く出せる切り札です。局面が行き詰まったらぜひ一考を。

[戻る]