キャラクター

■獣の友

 美点《魔法的な友なる動物》は、相手との関係を工夫することで、いろいろなキャラクターを作れる可能性を秘めています。もちろんスタンダードにペットとか、《獣人》のワークリーチャーとそのしもべの獣たちとかでもいいんですが、せっかくの伝承ヨーロッパですから、物語の風合いに凝ってみませんか。たとえば……

 (封印から)解放された私は狼の姿のまま娘に問うた  望みを言え、と。宝石か。服か。愛情か。だが、ソレイユはこう言ったのだ。「なにもいらない……だけど、お家にいこう。わたしが飼ってあげる」と。この私を、だ。地の妖魔グランディアスを飼う、と。これは新鮮な驚きだった。私は誓いを果たすことにした。飼われよう。だが、ただ飼われるのではなく、本来の家の守り手としての役割と同じく、この娘を守ろう、と。
(ゆうきりん『聖女ソレイユ』より)

 (のちの英雄)アイルハルトが生まれてまだ間もない頃、父親は殺され、故郷ヴァインガルドも灰燼に帰した。彼自身も跡継ぎの命を狙う刺客に狙われたが、今こそ危急の時とばかり、そばにいた乳母の手で夜の川に流され、一命を取りとめることができた。(〜)
 そんな彼を救ったのが、北狄との戦いを終え、山頂へと帰還するオオカミワシの一群であった。小舟に揺られる幼子を見出した彼らは、アイルハルトを救いあげ、王のもとへと連れて帰ったのだ。(〜)
 オオカミワシの王はアイルハルトをみずからの孫として育てることに決めた。ここにアイルハルトは"羽根のないオオカミワシ"として新たな人生を歩むことになったのである。
(ブレイド・オブ・アルカナのサプリメント『ランド・オブ・ザ・ギルティ』より)

 などなど。

 《動物との共感》はだいたいセットで持っておいていいでしょう。また、どうせですから相手の動物には、めいっぱい美点を与えるとよいと思います。特に自分がマギなら、のちに彼を使い魔にすることで、紐帯特性《美点の交換》を使ってフィードバックできます(情けは人のためならず)。自然派のマギにオススメです。

 なお、マギ不可の《野生で育った》も相性がよさそうに見えますが、なにせ内容がキョーレツです。親に捨てられ狼に育てられた人間の少女が二十世紀初頭にインドで発見されましたが、おそらくこの欠点の原イメージは彼女たちでしょう。程度はずっと弱められているにせよ、そちら一本でキャラクター性の大部分が決定されてしまう面がありますので、慎重を要します。

■夜の女王

 ……とはいっても、SM ではありません。モーツァルトとか、そっちの方。
 誇り高くゴージャスなソプラノで、("中世世界のパラダイム"における)女性性と母性をコンセプトにします。闇の中に秘密をいだき、月と星の照らす物事を見守り、つらい夜に涙流す人にそっと寄り添う貴婦人のマギ。

 美点としては、《得意な状況(夜間)》《阻害状況(日中)》《弱いパルマ・マギカ(日光の下)》など。正負の《周期魔術》で月の満ち欠けに同調させるのもありそうですが、ちょっとずれてるような気がします。
 それから、《秘密のウィース源》をとって、持続「年」の呪文を毎年かけ直すのはどうでしょう? 伝承にみられますが、春の少女から冬の老婆まで進み、そして古い衣を脱ぎ捨てて若返るのです。具体的な用途としては、例えば InAq30の“水占いの呪付”など。

 魔法関連では、持続が「太陽」の呪文をたくさんとると綺麗です(夜が明けると解ける)。潮位を操る ReAq で“汐見月”とか、ナイル川の氾濫に喩えて CrAq の洪水“イシスの涙”とか。む、なにげに Aquam が多いですね。イメージ的には Intellego や Mentem も良さそうなんですが。

 さて、ここからが本番
 ReVi 非限定の“労多き呪文の維持”をもとに、持続が「月周期」の異稿をつくってください。とりあえずは 20レベル(=10レベル以下の呪文を対象)くらいで持たせればいいでしょう。そして、定式でも即興でもかまいませんから、持続が「集中」の呪文をかけて、維持をそいつに移管します。そうすると自分はフリーになりますから、また「集中」の呪文をかけて別な“労多き〜”に移管、といったことが可能になります。
 これによって、「集中」の呪文を実質的に「月周期」まで延長できます。特に、MuVi のメタ魔法では無理な、即興呪文の増幅ができる点は大きいです。同じ効果の呪文で「集中」版と「月周期」版のレベル差は 10。疲労時の即興魔法で考えれば、判定値 20に相当します!
 維持する呪文には、Intellegoを中心としたドーピングがまず挙げられます。また、PeIg35の儀式“魔術師の日蝕”の「集中」版が手に入れば、コヴナント周辺を常夜の闇に包むことが可能。ほかにも臨機応変にいろいろできそうです。

 欠点といえば、ワンセットで 2ラウンドかかること、低めの目標値ながら集中判定が必要なこと、“世俗の静寂の風”でReVi の方を飛ばされてしまうこと、そんなあたりでしょうか。
 また、欲張ってたくさんの呪文を移管していると、満月(or 新月)が昇るやそれらが一斉に肩にのしかかって、えらい目に遭います。一瞬たりとも切りたくない呪文、かけ直すのが大変な呪文があるならば、常時維持しておける数は満月1つ新月1つの計2つが限界ですかね。満月と新月に散らしたり(自信点の回復を期す)、“労多き〜”に対するメタ魔法を控えたりするのがポイントです。
 まあ、毎月かけ直すものと、最初から割り切ってしまうのも一案かもしれません。あまり考えずにどんどん維持を増やしていって、切替日(月のもの?)が来るたびにすっぱり捨てるわけです。

 ……もっとも、これはゲームバランス的に結構いかがわしいアイディアです。元になる“労多き呪文の維持”が、持続は「集中」とレベルの変わらない「陽径」、増幅なしという記述になっていることからも分かります。ストーリーガイドによっては、拒否したり WGREのルールで研究を要求したりするかもしれませんね。

■甦る伝承

 みんなが知っている物語を背景におくと、キャラクターに深みが生まれます。背中を追いかける志か、同じ轍を踏む予言か。それとも本人は知らず、プレイヤーレベルでサガの方針とするのか。そこをどうするかがまず一点。
 データ面で考えると《運命の導き》《呪わしき運命の理解》など。また WGRE 収録の美点《Death Prophecy》を使えば、「バーナムの森が向かってくるまで負けはせぬ」(マクベス!)が実現可能。
 ………ところで、いくら本人が信じていても、それはただの《妄想》かもしれないんですよね。嘘か真か、そのスレスレのところを揺れるのも面白そうです。

 もう一点は題材。ArMであることを生かすならば、聖書からとるのがオーソドックスだと思います。マギに従う立場のコンパニオンで、ペテロの否認とかユダの裏切りとか。こじつけとまで思えるほど執拗に、一つ一つの事件を預言の成就に結びつけるマタイの福音書に、そうしたストーリーテリングの典型をみることができます。もちろん旧約聖書や、当時盛んだった聖人伝も忘れちゃいけません。
 また、ギリシャ神話もいけます。ヒュドラ退治などの十二功業を成し遂げた怪力の英雄ヘラクレス、トロイ戦争の引き金となった絶世の美女ヘレネ、蝋で固めた翼で翔んで太陽に近づき墜落したイカロスなどなど。
 また、少し考え方は離れますが、《巨人の血脈》と《片目》でキュクロプス(一つ目巨人)の末裔ってのはどうですかね。テーベ管区のマギとすればなんとかなるかも。

■魔眼

 コンパニオンを作る際の有力な方法論の一つとして、俗世からの乖離をマギとの縁に繋げるというものがあります。露骨な例を挙げれば、《バーサーク》による社会生活の破綻なんかですね。しかし、同じ"俗世からの乖離"でも、もっと内面的にもっていく変化球もあるのです。パルマ・マギカの利用がそれ。

 例えば、高めの身分のキャラクターに、《催眠》(+4の美点)を高レベルで持たせてみましょう。彼女に目を見つめられて命じられたら、誰でも何でも否とは言えないわけです。これは政治的には凄まじい強みになります。黒幕として立ち回ることだって難しいことではないでしょう。
 でも彼女は、本当の忠誠を、本当の友情を、そして本当の愛を、誰に見出したらいいのでしょう? 皆が否応なしに自分の言うことをきくのです。自発的に尽くしてくれている人など本当にいるのですか? それはきっととても不安で、孤独なことです。
 ところが、あるとき出会ったマギには、彼女の暗示は効きませんでした(当然です。パルマと Mentem による魔法抵抗があるのですから)。はじめて経験する"普通の人づきあい"。そんな相手を放っておけるものですか! 秘密めいた関係の始まりです。

 あるいは、コルシカ島あたりに流布する魔眼の迷信はどうでしょう。目を合わせた相手の健康を害してしまうという呪われたまなこ。こんな生まれをしていては、どこへいっても爪はじき。気づいた人はみんな"避雷針"になる角のお守りを向けます。ああ、この目のせいで最愛の女を死に至らせてしまったとして、《失われた愛》(-1の欠点)を一緒に持たせとくと、さらにニヒルでいいですね(この辺はテオフィル・ゴーチエの幻想小説『魔眼』をお読みあれ)。
 …ここまで書けば、もうお分かりですね? そう、この Perdo 系の特殊能力は、パルマに弾かれてマギには効かないのです。彼はコヴナントに来てはじめて、眼帯を外して、いくらかなりとも安らぐことができます。

 それとも、ギリシャ神話のカサンドラの呪いは? 予言の才を与えられながら、誰も自分の言葉を信じてくれないという ReMe の《呪い》です。彼女がマギの許に身を寄せる理由など、もはやくどくど書きますまい。そういうことです。

■魔法の歌

 歌にのせて魔法を行うマギです。《魅惑の調べ》とか《Magical Music》(+5:WGRE所収)とかでない、正統のヘルメス魔法ね。専攻は MuViのメタ魔法。仲間のマギの詠唱に、絡みつくような対旋律で即興のオルガヌムを奏でます。増幅などのほか、“魔術師の交わり”で合唱とか。

 必須の美点は《Sorcerous Music》(+1:Mysteries所収)。呪文に「歌っているかぎり」や「聞こえる範囲」などなどの追加パラメータが得られます。これを使えば、異界で会った世俗の民に、D:Song, T:Singer の Ward呪文を ReViで唱えて、
「歌いながら歩いていきなさい。
 何があっても歌をやめたらだめ。やめたら鬼に喰われてしまう」
ってこともできます。

 あとはコンセプト次第ですが、どうせ《Sorcerous Music》をとるのですから、古代のオルフェウス教ピタゴラス学派の末裔の結社"The Followers of Pendule"に入るのがまず考えられます。
 また、音楽には自由学科の一分野という顔もありますから、《マギステル》(+3)をとるのも面白いかもしれません。この《マギステル》、マンチ的にもひそかに穴場で、社会身分がある上、〈自由学科〉などを無料同然で取得、さらには21exp.を魔法関連へもらえます。同じ+3の《高度な訓練》と比較すればこの有利さは明らか。開始年齢の制限だけはデメリットですけど、マギにとってそれがいかほどのものか。
 あるいは、ランディーニをはじめとする盲目の音楽家の伝統にこと寄せて、盲目のマギにしてしまう手もあります。ただこれには、『見えていないものには(誘導呪物がなければ)魔法をかけられない』という「誘導呪物の限界」を何らかの方法でクリアする必要があります(そのことについてはまたいずれ項を改めて論じます)。

■医術の大家

エルロンドは医術の大家じゃ。しかしかの敵の武器は必殺のものよ。うちあけたところ、わしはほとんど望みを持たなかった。すでに閉じた傷の中に刃の破片がまだ残っておろうと思ったのじゃ。それは昨夜まで発見されなかった。それからエルロンドが一片のかけらを取り出したのじゃ。それは深く埋まっており、なおも中へ中へと入りこもうとしておった。
(トールキン『旅の仲間』より)

 ヘルメス魔法では理論上の限界から、ウィースなくして永続的な治癒は不可能です。そのため、安定かつ大量なウィース供給がなければ、医術は研鑽も実践もおぼつきません。専門技術として魔術団での評判を獲得し(美点《ヘルメスの威光》など)、診療の対価をウィースで払ってもらうような形が普通かな。
 医聖を祖と仰ぐアスクレピアドが《哲学錬金術/Philosophic Alchemy》をもつ錬金術系の結社であるのも、故なきことではないでしょう。この美点は錬金ウィースの作成を可能にしますので、たとえばヒヤシンスや硫黄から「治癒」のウィースを作り出せるのです。1季節に数ポーンでしかないとはいえ、呪文の発明や筆写と並行作業できますから、悪くない性能です。

 こうした条件を裏からみると、ウィース不要の永続治癒というのは、魔術団ではメジャーな研究テーマなはず。ボニサグス派を中心に、相当数のマギが携わっていそうです。例によって WGRE の基礎研究ルールの出番。
 それとも、
ツィミーシィの【造躯】的に、世俗の医療知識をバックに MuCo というメスで手術を行うというパラダイム転換はありえないでしょうか。変形の Muto 呪文なら持続に「一瞬」をとれる可能性があるのです。《下級錬金術/Vulgar Alchemy》によるMuto 強化も利用できますし。ただ、変形で済む範囲でないと(つまり変成まで必要になると)効果が永続しないので、その辺が難しいでしょうね。。
 また、魔術団のマギとしては反則ですが、キリスト教&神聖界に"転んで"、Pax Dei 所収の敬虔マギ/pious magusになれば、治療にかぎらず永続化にウィースがいらなくなります。まぁバレると団内では悪評決定でしょうけど。ふふふ、隠れキリシタン(欠点《暗い秘密》でもつけます?)。

 一方で、死に対する治療法も、生涯をかけた研究テーマになりえます。現段階で実現できているのは、CrCo(Me)75の“戻りし生命の影”なわけですが、結果はひどいものですからね(私は死んでもかけてもらいたくありませんよ、あれは)。それと、まだまだ先の話でしょうが、キリスト教の埋葬式をうけたりして天国や地獄に行っちゃってると、そこから呼び返す手段も実装しなきゃなりません。これにも別途相当なブレイクスルーが必要です。

 あと、ホスピス医の森津純子氏の言うように、「助死婦」という存在がいてもいいかも。夢を叶える魔法使いとしては敗北主義的(笑)ですが、これもまた医術の大事な一面です。める様の夢使いもこの系譜。

■悔悟者

 悪魔はなぜ崇拝者に力を与えるか。それは見返りに魂を得るためです。
 しかしそれが実現するのは、契約が最後まで履行されたとき。悪魔崇拝者が自由意思で心底から悔い改め、改悛すると、その瞬間に契約は破棄されてしまい、地獄落ちにすることができなくなります。

 ですから悪魔は、飴と鞭を上手に使って、最後の最後まで自らのしもべを手元に留めようとします。改悛などしようものなら、授けた力も下僕も全部取り上げるぞ、そう言って脅すわけです。
 これは単なる脅しではなく、間違いなく実行されますが、彼らが謀反人を殺すことは絶対と言っていいほどありません。改悛したまま死なれては、せっかく手間暇かけてお手つきにした魂が水の泡だからです。そうではなく彼らは、自らの許へ戻ってくるよう誘惑します。まめに、そして辛抱強く。それこそ放蕩息子の父親のように。

 で、ここからが本題ですが、新しくマギのキャラクターを作る際に、「過去に悪魔崇拝者だった」という前歴を持たせてみるのも面白いかもしれません。本人が能動的にでも、あるいは師匠から引きずり込まれてでも。
 キーになるのは、どのように取引して、どんな悪業をしていたか、改悛に至った経緯といったあたりの設定でしょう。そして残る傷痕。たとえば、放った呪詛(Curse)は改悛しても消えませんし、他にもいろいろな意味で人生狂わされた人が周囲にいくらもいるはずです。

 4th基本ルールで使えそうな美点・欠点を、ざっとリストアップするとこんな感じ。

  • 《聖と邪の感覚》:昔の名残。
  • 《歪んだ魔術》:魔法を使うと硫黄臭がするとか。
  • 《神の力への感受性》:後遺症か、悪魔の差し金か。
  • 《露骨な天稟》《邪悪との縁》:気配で人や動物に嫌われる
  • 《不名誉な師》:たぶんもう処刑済みでしょう。このPCが手引きしたのかも。
  • 《疑惑の系譜》:同上。こっちだと一門ぐるみの犯行だったことになります。
  • 《真の友》《まことの愛》《良き助言者》《恩義》:支えてくれる人。あるいは改悛のきっかけ。
  • 《宿敵》《悪い評判》《厄介者》:過去の悪行の報い。
  • 《超自然の憎悪》:当然ながら、元主人の悪魔です。
  • 《誓約》:改悛時に立てた誓いか。
  • 《マギステル》:悪魔は本を読める高学歴者を狙いますんで。

 いやもう、どの欠点をとろうか迷うなんて贅沢ができますな(笑) 特に、普通だとちょっと扱いづらい《超自然の憎悪》、これをメインにもってこれる点が面白い。意思が特別に強くも弱くもなく、過去を悔いつつ迷って揺れる、等身大のキャラクターにしたいものです。

 あと、前歴を表現しようとすると、悪魔崇拝で使う能力を上げておかないと格好がつきませんから、〈隠秘知識〉・〈著述(ラテン語)〉・〈降魔 / conjuration〉にはそれなりの値が欲しいところ。しかし、前二つはともかく、〈降魔〉は悪魔崇拝以外には使わないので、これに突っこむ経験値はドブに捨てるようなもの(オイ
 マンチな方は耐えられないかもしれませんが、しかしまあ、「もう一度取引しちゃえばこんなこと簡単に片づくのに〜!」という(PLに対する)誘惑になりますから、それはそれでプレイの楽しみに資することでしょう。

おまけ:21世紀の青少年を毒するサタニズムの実態福島ボードゲームの会さんのサイトより)

■兵器系フランボー

#馬鹿記事です^^;

 フランボー派といえば、「火力呪文に燃えさかる漢」というステロタイプがあります。そこで定式呪文になるのは、開発および詠唱の総合コストの優秀さゆえですが、しかしこの手腕を呪付に転用すれば、相当いろいろな兵器が作れます。多数のグロッグに持たせて一斉射撃したり(=定式魔法は1ラウンドに1つしか使えない)、大規模な使い捨て効果を秘薬で実現したり(=定式魔法だと力量ぎりぎりの効果は開発が非常に大変)と、火力呪文の欠点を補完する使い方ができそうです。

 一番簡単なところでは、CrIgの秘薬で手榴弾が作れます(メガフラム)。さらには、WGREの基礎研究ルールでキュリー夫人のレベルからマンハッタン計画まで発展させて、T:境界の原爆を作るとか。

 爆弾は爆弾でも、PeMeを使うと、肉体を一切傷つけずに精神だけを破壊するという一風変わったものが出来上がります。こういうのを撃ちこまれて脅された俗世の領主に、マギが出て行って真田さんよろしく「ムム、それはハイペロン爆弾に間違いありません。起爆装置を解除するには敵のコヴナントに向かい…」とか宣うわけです(笑)

 これは平和利用もできて、PeAnで蚊取り線香とか作ると喜ばれるかも。いや、むしろ需要があるのは蚤除けかな。人体には害がありませんから、安心してご使用いただけます。これがビョルネール派なら、出て行くようにInAnで蚤に言うところですがね。

 サガのトーンにもよりますが、なんかこういうのは真面目なミリタリーにはしないで(兵器とか言ってる段階で真面目なのか?というツッコミは却下)、ちょいマッドに走るくらいでちょいどいいかも。 
 メットの文字は「安全二の次」、テーマソングは日本ブレイク工業社歌。武装には自分の名前をつけまくり(「デスラー艦」「デスラー砲」「デスラー機雷」)、会心作はパンジャンドラム(笑)

そういえば。
ガンダムの開発者テム・レイは、自らの設計したメカの活躍をテレビ中継で見て狂喜し、「地球連邦軍バンザーイ!」を連呼するも、足を踏み外し階段から転げ落ちて死ぬ。その死に様たるや、フローベルガーに倣って曲を捧げたいくらいだ。『テム・レイ氏のトンボー』(笑) マッド・エンジニアはこうでなくては。

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