アッティクスの研究書巻

三巻に分かれた厚い革表紙の本。独特の金釘流で骨太の書体。

第一巻:1109年〜1150年

 徒弟年季明けから若年期のもの。習作も多い。

■動物対話の薬

 1111年秋(計1季節)
 分類:充填品、 消費ウィース:なし

 小瓶に入った薄茶色の液体。これを服用した者は、日が沈む(または昇る)まで、陸上動物の言葉を理解できるようになり、また服用者の言葉は動物に理解されるようになる。会話の程度は、母国語を話す場合と変わらない。(InAn40: 基本10, +1接触, +2太陽, +3聴覚)

 実験あり:副作用(効果中は人間と言葉が通じなくなる)

■治癒の軟膏

 1115年春(計1季節)
 分類:充填品、 消費ウィース:なし

 血玉石の粉末を混ぜこんだ軟膏。これを塗布された人間は、回復判定に+15のボーナスを得る。これは負傷によるダメージにのみ効果を発揮する。(CrCo30: 基本10, +1接触, +3月)

 実験あり:完全な失敗→次季節に実験なしで再挑戦して成功

■かりそめの死

 1118年夏(計1季節)
 分類:充填品、 消費ウィース:なし

 ガラスの小瓶に入った無色透明な液体。かすかに薔薇の花の香りがする。これを服用した人間は、一月の間だけ仮死状態に陥る。外界の事柄は知覚できず、意識も途切れている。負っていた傷や病は、まるで死体に対するもののように、完全に無視される。(ReCo35: 基本15, +1接触, +3月)

■北斗の燭

 1120年秋(計1季節)
 分類:長寿儀式、 消費ウィース:Corpus 3、Vim 3

 燃えつきることのない長い蝋燭。アッティクス自身のための延命儀式で、毎年の老化ロールに−6のボーナスを得る。

 実験あり:修正された効果(蝋燭の炎が消されると効果消失)

■鎮めの布

 1135年冬(計1季節)
 分類:下級魔導器、 消費ウィース:Vim 2

 青く染めたフェルト。この布で包むと、その間だけ魔術物品は不活性になり、持っている8レベルまでの魔法効果が一時的に抑制される。この布を作成した者の起こした効果なら15レベルまで有効。(ReVi24: 基本5, +1接触, +1集中, +5L集中代行, +1L頻度, +3L環境発動)

■秘伝書の守り帯

 1139年春(計1季節)
 分類:下級魔導器、 消費ウィース:Vim 2

本を巻く革のバンド。これのかかった書籍を開こうとした者は、魔力の奔流に襲われる。即座に歪曲値を2点得てしまい、黄昏判定が必要。(CrVi15: 基本10, +1接触)

第二巻:1151年〜1190年

 壮年期のもの。この頃から、主流より外れることを望み、静かな環境を求めていく。

■黒犬ワーズル

 1151年春〜冬(計4季節)
 分類:使い魔、 消費ウィース:Vim 14

 紐帯点:31。金綬:+2、銀綬:+2、銅綬:0。
 互いのテレパシーなどを呪付。

■遠き潮騒の巻き貝

 1162年夏〜63年春(計4季節)
 分類:魔導器、 消費ウィース:Vim 3、Intellego 3

 一組の巻き貝の貝殻。この貝殻に耳を近寄せていると、もう片方の貝殻に流れこんでいる音が聞こえてくる。これは二つの貝殻の間にどれだけ距離があろうと支障なく作用する。呪付の余白:0。(InIm29: 基本1, +4誘導呪物, +2太陽, +2部屋, +1L頻度, +3L環境発動)

■坩堝炉

 1167年春〜秋(計3季節)
 分類:魔導器、 消費ウィース:Vim 12、Ignem 2

 坩堝を熱する炉。この炉に炎が絶えると、何度でも自動的に再点火する。火力は、触れたものに+10ダメージを与える程度。呪付の余白:10。(CrIg20: 基本5, +1接触, +10L頻度)

■歌う豚の置物

 1173年春(計1季節)
 分類:下級魔導器、 消費ウィース:Creo 2

 小さな豚の石像。音楽の女神エウテルペーの名で命じると、この豚は美しい声で歌い出す。呪付の余白:1。(CrIm20: 基本1, +1接触, +1集中, +2部屋, +1精度, +5L回数, +5L集中代行)

■退魔の香

 1185年秋(計1季節)
 分類:充填品、 消費ウィース:なし

 アンジェリカの葉/ニンニク/塩を主成分とする香(香炉に入れてある)。これが焚かれると、薄い赤色をした煙が部屋に満ちる。室内に存在する悪魔の眷属は、この香に苦しめられる。悪魔の地獄実力値を10点減少させる。(PeVi20: 基本3, +1接触, +2部屋, +10L突破)

■比翼の指輪

 1185年冬〜86年春(計2季節)
 分類:充填品、 消費ウィース:Vim 12、Rego 5

 血玉石の填った白金の指輪一組。このお揃いの指輪を填めている二人は、受けたダメージを等分して分かち合う。直接に耐久度を失わせられた場合には、残りレベルの多い者が担う。誘導呪物として作用。呪付の余白:1。(ReCo35: 基本15, +4誘導呪物)

 実験あり:発見(〈魔術理論〉に経験点を3点得る)

第三巻:1191年〜1219年

 最後にあたる第三巻は、ゲヌス設立から開始されている。

■“安息の地”

 1191年春〜92年冬(計8季節)
 分類:呪文開発、 消費ウィース:なし

 境界内の平和と安らぎを乱そうとする者を心理的に遠ざけ、立ち入りを阻む。そうでない者に関しては全く妨げない。境界の内部で一度でも殺害が起これば、直ちに効力を失う。(ReMe(In)50: 基本5, +1接触, +4年, +4境界)

 実験あり:副作用(物事がみな緩やかで穏やかに感じられる)

■“水の姿見”

 1194年春〜夏(計2季節)
 分類:呪文開発、 消費ウィース:なし

 弧を描いて手を振ると、そこの中空に水鏡が浮かび、術者が意図した像を映し出す。誘導呪物をもっていれば、必要条件にIntellegoを追加することで、遠方の現況を映し出すこともできる。(CrAq(Re)15: 基本4, +1接触, +1集中, +1制約術法による強化)

■天体の音楽の紫水晶

 1200年夏〜02年秋(計10季節)
 分類:魔導器、 消費ウィース:Vim 15、Terram 6

 月長石の上にごつごつした紫色の水晶(大人の親指くらいの大きさ)。晴天下にて、天体の運行が奏でる音楽を受け取り(効果A)、それに自らを共振させて地上に再現する(効果B)。呪付の余白:9。(効果A=InTe50, 効果B=ReTe14: 基本4, +2太陽, +1L頻度, +3L環境発動)

 実験あり:特別な出来事(「この音は地上には荷が勝ちすぎる」)

■炎除けの巻物入れ

 1217年秋(計1季節)
 分類:下級魔導器、 消費ウィース:Rego 1、Ignem 2

 焼き煉瓦を呪文で円筒形に整形したもの。巻物入れ自身およびその内容物を、熱と炎から守る。火に関連するダメージすべてに対して、吸収値+15を与える。家屋の火事より弱い炎では、熱を持たせることさえできず、この筒は常にひんやりとしている。(Rego Ignem29: 基本4, +1接触, +2太陽, +1L1日2回, +3L環境発動, +2熱量)

■護りの石

 1218年春〜19年夏(計6季節)
 分類:魔導器、 消費ウィース:Vim 23、Terram 4

 効果A:石が組み込まれた壁は不壊となり,物理的には傷一つつかなくなる。実力値が20以下な魔法界/地獄界の生物の魔力も遮断する。「護りの石」自体にはこの保護効果は及ばない(不要時の撤去用)。(Muto Terram29: 基本4, +2太陽, +1石, +2大きさ。および Rego Vim24: 基本20 を2つ, いずれも +1L1日2回, +3L環境発動を付加済み)
 効果B:壁を乗り越えようとする人間は、激しい恐怖に襲われて逃走する。(Intellego Mentem20: 基本4, +1接触, +10L回数無制限 で発見し、Creo Mentem20: 基本4, +1接触, +1陽径, +10L回数無制限 を発動)
 純白の大理石(底辺1フィート四方、高さ2フィートの長方形)。呪付の余白:13。

 実験あり:大惨事(77日後に大爆発。制作者は気づいていない)

■(愛弟子メーヤに授ける杖)

 1219年夏〜秋(計2季節)
 分類:タリスマン/魔導器、 消費ウィース:Vim 8、Herbam 1

 メーヤのタリスマンとして作用。魔法調律:離れた物を操る(+4)。
 あらゆる世俗のダメージに対して吸収値10をもつ。呪付の余白:7。

 実験あり:ストーリー上の出来事(終末の黄昏が起こった)

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