技能の専門

 厳密にルールを運用するなら、修得した技能にはもれなく専門がついてきます。その専門に該当する分野の判定では、技能値を1点増しで扱うというもの。1点の上乗せは、d20システムでの+2ボーナスに相当し、効き目は充分です。

 ただ、普通にキャラクターを作っただけで、修得する技能の数は10〜20にのぼるのが通例。これだけの数にいちいち専門を割り当てるのはある程度時間がかかりますから、単発プレイのときや時間の短いプレイでは、思いきってこのルール自体を省いてしまうのも好手だと思います。(実際わたしも、簡易的にキャラを作成するときにはしばしば省いています)。

 逆にマンチな方は、少しでも多くの専門を集めたくなるでしょう。そうした方向けには、経験値を1点だけ入れて、値0で技能を持つ手段があります。これは言語技能でいえば、「はい」「いいえ」といった片言だけ憶えた状態なのですが、たとえ0でも技能値を持つ以上は専門をもらえるので、実質的に技能値1で判定できる分野が生じることになります。もう少し経験値に余裕があれば、経験値5点/技能値1でだぼばぜ式にかじりまくる手もあるでしょう。

 なお、技能の専門は、キャラ立てを助ける効用も潜在的に含んでいます。というのは、有利さを求めて行動するだけで、キャラクターが自然と特定タイプの行動をとりやすくなるからです。〈酒豪〉の専門で「酒飲み歌」としておけば、飲ミニケーションする判定でも、「カラオケやって仲良くなった」とかとできますよね。

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