実力値換算
アルス・マギカでは超常生物の魔力の度合いを「実力値/might」で示します。一方で、マギをはじめとする人間の魔術師は、あくまでも(まだ)人間であるため、原則として実力値を持ちません。ここでは両者の換算、すなわち実力値xxはどのくらい経験を積んだマギに相当する力をもつのか(あるいはその逆)を考えてみたいと思います。
■換算キー
両者を結びつける切り口としては、まず突破力が挙げられます。共通項にあたる技能〈突破〉とレベルを排除すると、
実力値=定式呪文の行使合計値
に。また魔法抵抗も切り口になりえて、これは
実力値=〈パルマ・マギカ〉+形相
となります。前者の方が細かく見られそうですので、ここでは前者でいくことにします。
■サンプリング
マギに関しては、成長ルールからして、基本的に年齢が上がるほど魔力が高まります。5歳弟子入り20歳卒業、その後の経験値30pt/年を技能12pt術法12pt呪文6ptに分配したと仮定。
また、ArM5 のキャラクター作成の項に、その年齢での術法の上限値が記載されていますが、術法値としてはこの8割くらいの値のものを、技法形相に1つずつ持たせることにします。他は3〜4割くらいの値のを6つ、1〜2割くらいのを7つという配分。サプリメント『異界の力:魔法界/Realms of Power:Magic』所収の作成ルールに照らし合わせてあれこれシミュレートしたところ(*)、だいたいこのくらいが一番収まりが良いようでした。
(*) 術法の全50の組み合わせの合計値から、行える即興呪文の合計レベルを算出し、それを実力値持ちの Focus Power に換算。さらに、定式呪文のレパートリーの合計レベルを、実力値持ちの Lesser Power に換算とか。
■結果
そうした結果を表にまとめると、以下のとおり。
年齢 | 総経験値 | 技能 | 術法 | 呪文 | 歪曲値 | 術法上限 | 8掛け | 実力値相当 | その近辺の実力値の持ち主 |
9歳 | 216pt | 152pt | 32pt | 32pt | 0 | 7 | 5 | 10 | 守護霊(ArM5), 汚れた獣(RoP:I), 「美徳の獣」なカラス(RoP:M), レヴナント(RoP:M) |
20歳 | 480pt | 240pt | 120pt | 120pt | 0 | 10 | 8 | 16 | ドレイク(RoP:M), 巨人(RoP:M), 山彦の精(RoP:M), 人間大の元素精霊(RoP:M), ニンフ(RoP:F), ウィル・オ・ウィスプ(RoP:F) |
30歳 | 780pt | 360pt | 240pt | 180pt | 20 | 13 | 10 | 20 | 各界の狼(ArM5), 洞窟の精(RoP:M) |
40歳 | 1080pt | 480pt | 360pt | 240pt | 40 | 15 | 12 | 24 | 地方レベルの守護聖人(RoP:D), 黒犬ガイトラッシュ(RoP:M), 蛇女ゴーゴン(RoP:F), ヴァルキリー(RoP:F) |
60歳 | 1680pt | 720pt | 600pt | 360pt | 80 | 20 | 16 | 32 | 天使(RoP:D,幅はあるがこの辺が多いっぽい), 「美徳の獣」なライオン(RoP:M), ラミア(RoP:F) |
80歳 | 2280pt | 960pt | 840pt | 480pt | 120 | 25 | 19 | 38 | ソロモン72柱の悪魔フォルカス(RoP:I), 太陽や惑星の精(RoP:M), プロメテウス等(RoP:M) |
100歳 | 2880pt | 1200pt | 1080pt | 600pt | 160 | 30 | 24 | 48 | 大龍(ArM5), 妖精王(ArM5), 国レベルの守護聖人(RoP:D), 火の王アドラメレク(RoP:I), エトナ山やライン川の精(RoP:M) |
130歳 | 3780pt | 1560pt | 1440pt | 780pt | 220 | 38 | 30 | 60 | |
155歳 | 4530pt | 1860pt | 1740pt | 930pt | 270 | 44 | 35 | 70 | |
170歳 | 4980pt | 2040pt | 1920pt | 1020pt | (300) | 48 | 38 | 76 | 十二使徒(RoP:D), 女神アルテミス(四版Living Lore), 時間の精の化身(RoP:M) |
230歳 | 6780pt | 2760pt | 2640pt | 1380pt | (420) | 63 | 50 | 100 | 聖母マリア(RoP:D), 大天使ミカエル/ガブリエル(RoP:D), 時間の精(RoP:M) |
それらしいような、そうでないような。
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